九国大2死満塁で飛び出した「3打点以上」の守備が今季初勝利導く 九州六大学野球

延長10回2死満塁で好守を見せた九国大・和久田(左)は笑顔でベンチへ引き揚げる(撮影・栗木一考)

◆九州六大学野球春季リーグ戦第1週第2日 九国大6―5西南大(延長10回サヨナラ)(14日・小郡市野球場)

九国大がタイブレークにもつれこむ接戦の末に西南大をサヨナラで破り、今季初勝利を挙げた。6回に押し出しなどで3得点して逆転したが、2点リードで迎えた9回に同点と追い付かれた。無死一、二塁からのタイブレークの10回表を無失点でしのぎ、その裏1死二、三塁から相手投手の暴投で決勝点をもぎ取った。「相手は上位のチームなので1勝1敗でもいいと考えていた。とにかく勝てて良かった」と河野拓郎監督は初勝利に安堵(あんど)の表情を浮かべた。

左翼の和久田拳祐(4年・秀岳館)の守備がチームを勝利に導いた。10回表2死満塁の場面で左翼へのライン際の打球に飛びつきダイレクトキャッチ。打球が抜ければ走者一掃というピンチを救い、その裏のサヨナラ勝ちにつなげた。

「あの守備は3打点以上の価値がある」と河野監督も大絶賛。初戦も好守で失点を防ぎ、連日の見せ場を作った和久田は「最後の打球は捕れるかなと思ったけど、腕を伸ばしたらグラブに入っていました。守備は得意です」と初勝利に貢献して胸を張った。この日は6回に右前適時打を放ち、攻守に好調ぶりを発揮。「(次週の)福岡大戦も打者を研究してポジショニングを大事にして守ります」とチームをもり立てる守備を目指していく。

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