新DCハフリーのおかげでパッカーズ守備陣は「もっと破壊的になれる」とDTクラーク

グリーンベイ・パッカーズのケニー・クラーク【Ryan Kang via AP】

グリーンベイ・パッカーズのディフェンスは長い間、幅広い才能に恵まれながらも実行力が限定的だった。

パッカーズがジェフ・ハフリーを守備コーディネーター(DC)として迎えたのはそれを変えるためであり、ディフェンシブタックル(DT)ケニー・クラークはハフリーDCが特に自分とディフェンシブラインの攻撃性を高めてくれると信じている。

チーム公式サイトによると、クラークはハフリーDCの第一印象について「燃えるようなエネルギー・・・彼はそれをもたらすだろう」と語ったという。「彼は全員に挑むつもりだ。偉大になるために、みんなに挑戦する。それは誰もがコーチに望むことだ。彼らには責任を持ってもらいたいものだ」

「このスキームは俺たちフロントにとって良いものになるだろう。そのおかげで俺たちはもっと破壊的になれるはずだ」

ハフリーDCはパッカーズ守備陣が浮き沈みの激しいシーズンを送ったことを受けて採用された。

昨シーズン、パッカーズはドラフト外ルーキーのクオーターバック(QB)トミー・デヴィートが率いるニューヨーク・ジャイアンツに敗れた後、続くタンパベイ・バッカニアーズ戦でQBベイカー・メイフィールドにランボー・フィールドで完ぺきなパサーレーティング(158.3)を許した。さらには、最終的に2勝15敗でシーズンを終えたカロライナ・パンサーズに、シーズン最多得点と最多ヤードの両方を更新することを許している。このように、パッカーズは12月に崩壊したように見えたが、最終成績では被得点で10位、被ヤードで17位につけている。

パッカーズはシーズン終盤からプレーオフにかけて、当時DCを務めていたジョー・バリーの下で数々の素晴らしいパフォーマンスを披露して立ち直った。とはいえ、それはバリーが職を維持するのに十分なものではなく、全体的な成績もロースターの才能を示すものではなかった。

クラークを2016年ドラフト1巡目で指名してから、パッカーズは7つの1巡目指名権を守備選手に費やしてきた。明らかに多くの選手がすぐにチームを去っているが、QBジョーダン・ラブは過去12回のドラフトでパッカーズから1巡目指名された攻撃選手の中で、唯一チームに残っている選手となっている。

パッカーズはドラフトの序盤で指名する以外の方法でも守備陣の構築を行なっており、ハフリーDCがパッカーズ守備陣のギアをもう一段上げるために自由に使える選手は多い。それはクラークのようなリーダーから始まるが、各レベルに広まっている、異なる哲学に反映されるだろう。

ボストンカレッジのヘッドコーチ(HC)を務めていたところからパッカーズのDCとしてNFL入りを果たしたハフリーは以前、ディフェンシブバック(DB)を専門としていた。ハフリーは過去数シーズンの大半でパッカーズが採用していた方法とは異なるプレスマン・スキームや、強力なパスラッシュを条件に成功することが多いスタイルを好んでいる。

それは、クラークが新たなアプローチで実現させたいと考えているものだ。そのスキームで、クラークはスクリメージラインでブロックに立ち向かうのではなく、より頻繁にギャップを攻めることが求められる。

「俺はいつもテクニカルな選手だけど、それはディフェンスの中でより自由に動くメンタリティーを与えてくれるだろう」とコメントしたクラークは「それは俺のプレーによく合う。特に、立ち上がりやテクニックを発揮する方法にね」と続けた。

昨季、キャリアハイとなる7.5回のサックを記録してチーム内3位につけたクラークは、プロとしての通算サック数を34回としている。

まだ28歳でありながら、プロボウルに3度選出された経歴を誇り、NFLでの9シーズン目を迎えようとしているクラークは、現行契約でボイドイヤー(無効年)とされている2025年にフリーエージェント(FA)になる予定だ。

他のディフェンシブラインマン(DL)たちと共に、クラークがハフリーDCの下で発揮したいと望んでいるような破壊力を披露すれば、パッカーズは昨季以上にNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)を騒がせることになるかもしれない。そして、クラークはまたもや有利な契約を手に入れる可能性がある。

【RA】

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