医療的ケア児などが移動水族館を楽しむ 一番盛り上がりを見せたのは深海生物「オオグソクムシ」

とちぎテレビ

重度の障がいがある子どもたちに楽しんでもらおうと13日、宇都宮市に移動水族館がやってきました。

移動水族館は、神奈川県藤沢市にある新江ノ島水族館からやってきました。会場となったのは、医療的ケア児や重度の心身障がいのある子ども、その家族への支援を行う宇都宮市のNPO法人うりずんで、1日でおよそ100人が参加しました。

一番盛り上がりを見せたのが、巨大なダンゴムシのように見える深海生物「オオグソクムシ」に直接触れるブースです。母親が子どもの手を取り、生き物の感触を楽しませる様子が見られました。

最先端の技術も大活躍。VRを使って相模湾にもぐる疑似体験ができるブースや、360度見渡せるシアタールームで水の中に入る雰囲気を味わえるブースが設けられました。

イベントは、埼玉医科大学大学院で緩和医療を専攻する学生がうりずんで研修を受けた際に、利用者の家族から「遠くの水族館に行きたい」という言葉を聞いたことから実現しました。

うりずんの担当者によりますと、医療的ケアが必要な子どもは、人工呼吸器の管理やたんの吸引などが必要な人もいて、遠方に出かける時には労力がかかりどうしても体験の機会が少なくなってしまう現状があるといいます。

医療的ケア児だけでなく、きょうだいや家族も同様で、13日は訪れた人たちみんなが歓声を上げ、貴重な体験を楽しんでいました。

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