逆転負けで16年ぶりV持ち越し 両軍最多27得点も富士通・宮澤夕貴は反省「自分が持ち過ぎた」【バスケWリーグ決勝】

富士通の宮澤夕貴【写真提供:Wリーグ】

「京王 presents Wリーグプレーオフ2023-2024」ファイナル

バスケットボール女子Wリーグのプレーオフ決勝第2戦が14日、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザで行われ、デンソーが富士通に73-62で勝利した。1勝1敗で決着は15日の第3戦に持ち越し。富士通の16年ぶり2度目の優勝はお預けとなり、両軍最多27得点の宮澤夕貴主将は「自分がボールを持つ時間が長くなってしまった」と反省した。

手に汗握る熱戦に、Wリーグ史上最多の7168人の観客が沸いた。第1クォーター(Q)を24-14と優位に進めた富士通。しかし、第2Qは6点を追い上げられ、前半を37-33で折り返した。後半は序盤から相手ペース。残り8分48秒に篠原華実の3ポイント(P)で38-38に追いつかれると、馬瓜エブリンの3Pで逆転を許した。その後も流れを引き戻せず、後半は15点も突き放された。

試合後の会見でBT・テーブス監督は「サイドチェンジがあまりなくて、デンソーのディフェンダーを動かせなかった」と総括。個の力に頼ってしまい、「後半はチームバスケットじゃなかった」と嘆いた。「昨日の勝ちが消えて一発勝負。ヘッドダウン(頭を下げること)は絶対しない。明日は強い気持ちでいい出だしができるようにやっていく」と大一番へ切り替えた。

14アシストの司令塔・町田瑠唯とともにチームを牽引したのが、両軍最多の27得点をマークした宮澤だ。3P4本に加え、5リバウンド、5アシスト、2スティールをマークしたが「BT(監督)が仰ったように、自分がボールを持つ時間が長くなってしまった。そこの判断をもう少しうまくやっていきたい」と振り返った。

相手のオフェンスリバウンド(OR)は前日の第1戦が9本だったのに対し、16本を許した。宮澤は「今日の負けは相手のOR。それも大事な時間で続いてしまった。3、4本少なくするだけでも自分たちの波に乗れたと思う」と分析。「泣いても笑っても次がラスト。全員で優勝しに行く。富士通のバスケットができればおのずと優勝はついてくる」と気持ちを切り替えた。

2戦先勝制の決勝は1勝1敗。決着は15日に同会場で行われる第3戦に持ち込まれた。レギュラーシーズン首位の富士通は勝てば16年ぶり2度目の優勝。初のリーグ制覇を目指す同2位デンソーは、皇后杯との2冠を狙う。

THE ANSWER編集部

© 株式会社Creative2