「方針を変えるのではなく継承」マイ仙台の須永純監督、指揮官としての初陣はS広島Rに惜敗も「ネガティブな内容ではない」

試合後の会見に臨むマイナビ仙台レディースの須永純新監督[写真:©WE LEAGUE]

マイナビ仙台レディースの須永純監督が、指揮官として迎えた初戦を振り返った。
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マイ仙台は14日、2023-24 WEリーグ第14節のサンフレッチェ広島レジーナ戦で、年に1度行っているホームゲーム東京開催を実施。2分に失点を喫し、前半の追加タイムに高平美憂の今季初ゴールで追い付いたが、84分に勝ち越しを許し、1-2で敗れた。

味の素フィールド西が丘には、1453人が来場。須永監督は「東京へも仙台からサポーターが来ていただいたこと、東京からより多くのお客様が来ていただいたことに、すごく感謝をしております」と来場者への謝辞を述べ、「その中でいい結果を出せなくて申し訳ないと思っています」と悔しさを滲ませた。

須永監督は今年1月にGKコーチと就任したが、4月3日の須藤茂光前監督の辞任を受け、後任を務めることに。トップチームを率いては、今節が初陣となった。

見える景色や役割はこれまでと変化する中で、新指揮官は「方針を変えるのではなく継承」と、クラブとして積み上げてきたものを踏襲することを強調。同時に、この変化に対しては「交代選手がチームを活性化させるような」イメージを持って試合に臨んだと、自身の心境を語った。

「前のクラブでは監督もやっていましたから、選手と一緒で、クラブから与えられた役割という面で見方を変えて、1パーセントでもチームの勝利に貢献できればと考えています」

「自分としては初陣です。ただ、クラブとしては14節目で、いろいろな方が築いてきてくれたことや方針を変えるのではなく継承しつつ、イメージしているのは、交代選手が出た時の役割を感じてチームを活性化させるような、クラブとして続けてきたものを、自分がこういう立場になって活性化させる、より良い方向に持っていきたいという心境でやっておりました」

今節は早々に失点を喫したものの、前半途中からは前線の受け手が中と外を使い分け始め、裏への長いパスもアクセントとなり、ボールも主導権も掌握。途中出場でWEリーグデビューを果たした、ユース所属のU-17日本女子代表MF菊地花奈も好機を演出した。

敗れはしたものの、「そんなにネガティブな内容ではない」と考える須永監督。中3日で迎える次節AC長野パルセイロ・レディース戦へ向けては、ペースを握っていた展開のような「自分たちの時間を増やしていきたい」と、意気込みを残した。

「修正はしたいんですけど、3日間という(時間が)限られたところ。あとは負けた時に全てがダメで、全部変えることが果たしていいことなのか(どうか)。私自身は今日そんなにネガティブな内容ではないとは思っています。前回(S広島Rとの対戦時は)シュート2本で2点取って、相手に20本打たれて2点取られました。(今日も)押し込まれる場面もあったんですけど、自分たちの時間を作れたので、そういう時間を増やしていきたい。長野さんもいいチームですし、ま前回の上に我々も苦しんだんですけれども、その良い面を出していきたいと考えています」

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