立石駅南口東地区再開発(東京都葛飾区)/都が組合設立認可、30年度竣工へ

東京都は葛飾区の京成立石駅近くで再開発ビルの建設を計画している「立石駅南口東地区市街地再開発組合」の設立を15日に認可する。敷地を二つに分け、2棟総延べ5万4315平方メートルのビルを建てる。総事業費は341億円で、2030年度の完成を予定している。
参加組合員は野村不動産と阪急阪神不動産。基本設計は佐藤総合計画、事業コンサルタントは総合不動産鑑定コンサルタントが担当している。特定業務代行者は決まっていない。25年度に権利変換計画の認可を取得し、27年度に着工する。
計画地は立石1、4のほか、東立石4(地区面積1ヘクタール)。京成立石駅の南東側に位置する。計画地内は南側をA敷地、北側をB敷地に分ける。
A敷地に新設するビルは地下2階地上32階建て延べ5万2915平方メートルの規模で、住宅(約440戸)や店舗、オフィス、公益施設が入る。B敷地に建てるビルは地下1階地上3階建て延べ1400平方メートルの規模。店舗や駐輪場で構成する。両敷地の間には交通広場も設ける。
計画地には老朽化した木造建築物が密集している。防災性の高いビルへと建て替えることで住民の命を守る。併せて、災害時に帰宅困難者が避難できる防災拠点としての機能も持たせる。ビル内には生活利便性を高める店舗を集積。回遊性に優れた空間とすることで、駅前のさらなるにぎわいを創出する。

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