青森県/青森県沖日本海(南側)洋上風力発電事業、津軽港(鯵ケ沢町)をO&M拠点に

青森県は、政府が1月から洋上風力発電事業者を公募している「青森県沖日本海(南側)洋上風力発電事業」のO&M(運営・保守)拠点に、津軽半島南側にある鯵ケ沢町の津軽港(県管理)を活用する。既存岸壁・ふ頭用地は一般貨物の荷役用に使用されているため、新たにO&M用地(事務所、倉庫など)や作業員輸送船(CTV)係留、泊地や約90メートルの物揚場・岸壁(水深マイナス4メートル程度を想定)、防波護岸、波除堤、ふ頭用地(1万平方メートル)の整備などを計画している。
2030年6月までとされる運転開始を見据え、測量や地質調査に着手する。必要となれば年度内の補正予算での対応も検討する。
津軽港は1983年に津軽地域総合開発の拠点港として着工。97年に七里長浜港として一部供用を開始し、18年に完成した。19年に「津軽港」に改名し、物流・観光の両面で利活用が見込まれている。
経済産業、国土交通両省は1月19日に青森県沖日本海(南側)と山形県遊佐町沖の2海域を対象に占有事業者の選定手続きに着手。12月にも選定結果を公表する。選定されると海域や周辺の港湾を最長30年使用し洋上風力発電に活用できる。青森県は青森港(青森市)、津軽港の積極的な活用を促し地域経済の活性化につなげたい考えで、公募占用指針の中で地元港湾の活用を強調している。
国交省の有識者会議は、青森県沖日本海(南側)の建設拠点になる「基地港湾」に青森港を指定する方針を公表している。

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