高島屋純金茶わん窃盗事件 容疑者が売却した店は「盗品」と知らなかったのか

高島屋「大黄金展」が窃盗被害

純金製の茶わんが展示販売会から盗まれた事件で窃盗の疑いで逮捕された男が「お茶を飲もうと思った」と供述していることが14日、分かった。もっとも男は即日売却している。

東京・中央区の日本橋高島屋で開催されていた「大黄金展」の会場から純金の茶わんが盗まれたのは11日のこと。販売価格1040万6000円で、直径約11・6センチ、高さ約6・5センチ、重さ約380グラムの24金製だった。

日中に堂々と男が茶わんを持ち去る様子が防犯カメラに写っていた。13日になって逮捕されたのは堀江大容疑者(32)。調べに対して「盗んだ茶わんでお茶を飲もうと思ったが、金に換えた方がいいと思った」と話しているという。

盗んだその日に買い取り店に約180万円で売却したといい、容疑者の身柄確保時には約130万円を持っていたという。茶わんはすでに買い取り店になく、転売されたとみられている。

行政書士の男性は「古物商が盗品と知っていて買い取るとは考えられない。リスクが高すぎるのです。盗品等関与罪になりかねません。今回の事件では買い取り店は本当に盗品とは知らなかったのではないか」と指摘した。

一般社団法人東京古物商防犯連盟の公式サイトには「持ち込まれた品物に犯罪被害品の疑いがあるなどの場合は、直ちにその旨を警察官に申告することが義務づけられています」と注意が掲載されている。それほど業界として警戒しているわけだ。

警察は容疑者が最初から換金目的だったとみて捜査を続けている。

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