DeNA・度会は開幕2戦連発、巨人・西舘はリーグトップ7ホールド セ・リーグドラ1新人たちの現在地

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DeNA・度会隆輝が鮮烈デビュー

3月29日に開幕したプロ野球は14日、セ・パ両リーグともに対戦が一回りを終えた。気になるのは、即戦力投手が大豊作と言われた昨年のドラフトで1位指名されたルーキーたちの活躍だ。下馬評通りの実力を発揮しているのか、12球団のドラ1たちのここまでを振り返ってみたい。今回はセ・リーグ編。

DeNAの度会隆輝(ENEOS)はド派手なデビューを飾った。昨秋のドラフト会議で3球団競合したゴールデンルーキーは、オープン戦で新人史上2人目となる首位打者を獲得すると、3月29日の開幕戦(広島戦)でプロ初安打初本塁打の鮮烈デビュー。翌30日の同戦でもセ・リーグの新人史上初となる開幕から2戦連続の一発を放った。

開幕から全14試合で「1番・右翼」でスタメン出場し、打率.263、2本塁打、7打点、OPS.726をマーク。リードオフマンとして打線をけん引している。

2球団競合の末に巨人へ入団した西舘勇陽(中央大)も即戦力として躍動している。中継ぎとして開幕一軍入りすると、阪神との開幕戦でデビュー。3点リードの7回に2番手として登板し、1イニングを無失点に抑え、初ホールドを記録した。

その後も勝ちパターンの一角を担い、ここまで7戦連続無失点でリーグトップの7ホールドをマーク。ブルペンに欠かせない存在となっている。

阪神・下村海翔と中日・草加勝は今季絶望

西舘と同じ東都勢では、ほかにも5投手が1位指名を受けた。2球団競合の末に広島へ入団した常廣羽也斗(青山学院大)は学業による調整遅れで2月のキャンプ途中から一軍に合流したものの、コンディション不良のためリハビリ組へ。3月中旬にブルペン投球を再開し、実戦デビューへ向けて調整中だ。

常廣と青学大の同級生だった阪神・下村海翔は、春季キャンプを二軍でスタート。別メニューでの調整が続き、実戦登板がないまま、11日に「右肘内側側副靱帯(じんたい)再建術(通称トミー・ジョン手術)」を受けたことが球団から発表され、今季は絶望的となった。

亜細亜大から中日に入団した草加勝も新人合同自主トレに参加していた1月に右肘の異常を訴えて「右肘内側側副靱帯損傷」と診断され、下村と同じくトミー・ジョン手術を受け、現在はリハビリ中だ。

ヤクルト・西舘昂汰投手(専修大)は新人合同自主トレ中に上半身のコンディション不良を訴え、そこからノースロー調整。3月にキャッチボールを再開し、現在は投球練習も開始した。

即戦力として期待された大学生投手たちは、いきなり明暗が分かれる形となってしまったが、プロ野球人生はまだ始まったばかり。彼らが一軍デビューを果たし、球界を代表する選手へと成長する日を、楽しみに待ちたい。



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