「かっこよく」2分の踊りに懸ける青春 笑顔の陰に激しい動き 京都・福知山にチアダンスの強豪

カワイダンスエージェンシー福知山教室のメンバー

 カワイダンスエージェンシー福知山教室(京都府福知山市)では、アップテンポな洋楽に合わせ、少女たちがターンやジャンプなど機敏な動きを見せる。ポンポンを手に、笑顔は絶やさない。競技時間2分。踊り終えると、肩で息をするほどチアダンスは激しい。

 練習では踊るたびにスマートフォンで撮影した動画を確認する。一人一人の立ち位置や開脚の角度、ポンポンを振るタイミングなどを入念に修正していく。

 カワイダンスエージェンシー福知山教室は、全国大会で16度の優勝、世界大会に7回出場しているチアダンスの強豪だ。年齢や技術レベルに応じて3~7人でチームを編成し、それぞれに担当コーチが付く。

 所属する小中学生の大半が全国大会優勝や世界大会出場を目指し、コーチの指示を待つことなく練習に励む。川井千枝代表は「チアダンスを通して、目標に向かって努力し続けられる人材を育てたい」と話す。

 小学4年の春の体験会をきっかけに通う大江中学校1年の女子生徒(12)=同市=は「大きな大会でかっこいいと思われるダンスをしたい」と意気込む。世界大会に出場した先輩たちの演技を見て、ジャンプの高さや足を上げる角度など技術的課題の克服に取り組んでいる。

 初心者には、腕の動きやジャンプなどチアダンスの基本動作を教え、まずは音楽に合わせて踊ることでダンスの魅力を伝えている。

 川井代表はチアダンスがチーム競技であることを強調し、「周囲への気遣いを忘れない大人になってほしい」と期待を込める。

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