T・ウッズはマスターズ自己ワースト『+16』で最下位「体勢を崩してしまった」

タイガーチャージならず。トータル16オーバーで最下位に沈んだ(撮影:GettyImages)

<マスターズ 最終日◇14日◇オーガスタ・ナショナルGC(米ジョージア州)◇7555ヤード・パー72>

3日目に大会自己ワーストの『82』を叩いたタイガー・ウッズ(米国)。一度狂った歯車が元に戻ることはなかった。最終日は1バーディ・3ボギー・1トリプルボギーの「77」。こちらも大会自己最低のトータル16オーバーで最下位に沈んだ。

2番パー5では2オンに成功し、2パットのバーディ。しかし、3番パー4でパーオンを逃してボギーを喫し、5番パー4でトラブルに見舞われた。ティショットがOBとなり、打ち直しの2打目はフェアウェイへ。3打目をグリーンに乗せたものの、3パットのトリプルボギー。完全に流れが失われた。

“アーメンコーナー”と呼ばれる11、12、13番はパーでしのいだが、結局バーディは2番で奪ったひとつだけ。「オーガスタでは簡単に順位が落ちてしまう。残念なことに、きのうもきょうも何度も体勢を崩してしまった」とうなだれた。

2021年に起こした自動車事故で右足に大ケガを負った。再手術を経て完治を強調したが、患部をかばってきた代償で、背中やヒザなどに痛みがあると明かす。満身創痍の状態で戦っている。

スコアは崩してしまったが、自己評価は決して低くない。「いい一週間だった。決勝は思い通りにはいかなかったが、木曜と金曜はいい戦いができたと思う」。今大会で連続予選通過記録(出場試合)を歴代1位の『24』に伸ばした。世界最高峰の舞台で週末を戦えたことは、大きな自信になる。

次戦は5月に行われる「全米プロ」(ケンタッキー州・バルハラGC)を予定している。「宿題をこなすつもりだよ。とにかくモーターを回し続けるんだ。体を動かして、強くなって、進歩し続ける」。“手負いの虎”は完全復活に向けて歩みを進める。

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