「俊輔さんが現役時代にやっていたキックの…」今季6アシスト目をマーク。横浜FC福森晃斗がFKで体現したこととは?

[J2第10節]横浜FC 2-0 藤枝/4月14日/ニッパツ三ツ沢球技場

やはりこの男の左足のキックは、Jリーグ随一と言っていいだろう。

今季にJ1の北海道コンサドーレ札幌からJ2の横浜FCに活躍の場を移した福森晃斗のことだ。

開幕からすでに5アシストと、自慢の左足でゴールに絡んできた福森は、4月14日の藤枝MYFC戦でも、ンドカ・ボニフェイスの先制ゴールをFKからお膳立て。6アシスト目をマークした。

【動画】福森のアシストからンドカがゴール!
試合後、福森に狙い通りのキックだったかを訊くと、謙虚にこう語った。

「自分はスカウティングや分析の方が、ここに狙ってくれっていうポイントに正しく良いボールを供給するだけです。そこに味方が上手く入ってきてくれるので、点に繋がっているのかなと思います」

チームには、桐光学園高の大先輩であり、J歴代最高のフリーキッカーと評される中村俊輔コーチが在籍する。福森は今季のプレシーズン中のインタビューで、「ずっと憧れだった俊輔さんからたくさん勉強させていただきます!」と話していたが、その学びの効果も出ているようだ。

「今日のアシストに関しては、俊輔さんが現役時代にやっていたキックの質や助走の入り方などを映像で見ていたので、それを体現した結果、上手い具合にいってくれた」

今季はどこまでアシスト数を積み上げるのだろうかと思う一方で、おそらく筆者だけでなく、多くのファン・サポーターも心待ちにしているのは、直接FK弾だろう。

31歳のDFがプロキャリアで積み上げてきた25ゴール(4月15日時点)のうち、実に16点が直接FKによるもの。2022年9月11日のJ1第29節・ジュビロ磐田戦以来、1年半以上も遠ざかっているが、直接FKでのゴールにも期待したい。

取材・文●金子徹(サッカーダイジェスト編集部)

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