J2水戸身近に バスで選手紹介 車内アナウンス活用 5月以降放送 大成女子高生ら考案 茨城

大成女子高の生徒からアナウンス収録の内容の説明を受けるJ2水戸の梅田魁人選手(右)=城里町小勝のアツマーレ

大成女子高(茨城県水戸市五軒町)の生徒が、茨城交通(同市)の路線バスを利用する新入生や新社会人らに、サッカーJ2水戸ホーリーホックを身近に感じてもらおうと、選手たちの車内アナウンスを考案した。インタビュー形式で生徒らが梅田魁人選手や内田優晟選手ら6選手の横顔を紹介する内容で、親しみを持ってもらうのが目的。5月以降に車内で放送される予定だ。

生徒たちのアイデアは、同校独自の授業「地域デザインフィールド」の一つ「地域デザイン」で生まれた。地域デザインは、地域の魅力を再発見し、伝えるために取り組むプロジェクト。同プロジェクトは、これまでに、茨城県のブランド梅「常陸乃梅」を使い、調味料「梅こしょう」や同県笠間市のクリの渋皮を使った「栗の渋皮ほうじ茶」を商品化するなど、地域の魅力向上に貢献してきた。

昨年秋ごろに「水戸ホーリーホックの新しい未来」をテーマに受講生30人が6チームに分かれて、水戸ホーリーホック側に、選手の車内アナウンスのほか、選手が体育祭に参加や選手が一緒に給食を食べる、などのアイデアを発表。このうち、車内アナウンスが採用された。

■1対1で収録

担当する6人の生徒は、事前に選手にアンケートなどを行い、それを基に選手の人柄を知ってもらえるようなアナウンス台本を制作した。

収録は3月28日、同県城里町小勝のアツマーレで行われ、生徒3人と梅田選手や内田選手ら6選手との1対1のインタビュー形式で進められた。事前に性格診断を受けた梅田選手は、生徒から「性格診断MBTIの(性格タイプ)が主人公型ですね?サッカーのプレーではどうですか」の質問に、「確かにプレーの8割は直感型かもしれない」と胸を張って答えていた。

「茨城のお気に入りの場所は?」との問いに、同県石岡市出身の内田選手は「子どもの頃、サッカーの練習をしていた常陸風土記の丘です。桜がとてもきれいですよ」と郷里をPRした。

楠本卓海選手は「子どもの頃の思い出は」との質問に、幼稚園でのお遊戯会で主役を務めたことを挙げた。生徒は「今ではプロのサッカー選手としてピッチの主役ですね」などと返した。

■停留所前30秒

アナウンスは5月以降に、水戸駅から大工町までの路線バスの上下線で放送される。「南町三丁目」のバス停到着前に、各選手のインタビューが月替わりで30秒ほど流れる予定。

収録に参加した同校の鈴木美祐さん(17)は「緊張したが良い経験だった。もっと地域のことを学びたい」と話した。内田選手は「バスに乗車している人が放送に耳を傾けてもらい、選手のことに興味を持ってもらい試合に来てほしい」と笑顔で話した。 

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