子孫繁栄を神木に願う 熊本・和水町の七郎神

神木を担いで七郎神まで練り歩く氏子たち=7日、和水町

 夫婦和合の神様として知られる和水町西吉地の七郎神(塩井谷神社)で7日、恒例の大祭があり、氏子が男性のシンボルをかたどった神木を奉納した。2017年に国の日本遺産に指定された「米作り、二千年にわたる台地の記憶」の構成文化財の一つ。

 大祭には地区住民35人が参加。全長約180センチ、直径約50センチ、重さ約100キロの神木を近くの公民館で清めた後、神社までの約300メートルを氏子8人で担いで練り歩き、七郎神に納めた。

 大会実行委員長の上野吉勝さん(39)は、7年前に玉名市から西吉地地区に移住。「地域に残る伝統を今後も守りたい」と話した。

 七郎神は鎌倉時代、同地区に農業技術を広めたとされる坂梨七郎右衛門を祭り、子孫繁栄の神様として親しまれている。同実行委によると、県内外から年間約1万5千人の参拝客が訪れるという。(伴哲司)

© 株式会社熊本日日新聞社