「そのぎ茶」新緑鮮やかに 一番茶摘み始まる 長崎・東彼杵町

新緑の芽を機械で摘み取る生産者=東彼杵町蔵本郷

 長崎県内最大の茶どころ、東彼東彼杵町で12日、一番茶の摘み取りが始まった。5月の大型連休ごろまで続く。
 同町では105戸が計約320ヘクタールで茶を栽培し、「そのぎ茶」のブランド名で流通している。昨年は県内生産の6割に当たる458トンを生産した。そのぎ茶は全国茶品評会の蒸し製玉緑茶部門で、過去4回産地賞を獲得。昨年は佐賀県嬉野市が頂点に立ち日本一は逃したものの、生産者は勉強会を重ねてきた。
 個人で過去2回、同部門日本一に輝いた尾上和彦さん(47)の茶畑=同町蔵本郷=では機械を使い収穫。荒茶に加工後、15日に同市で開かれる今シーズン初の入札会に出す。「玉緑茶を全国に広めるため、他の産地と切磋琢磨(せっさたくま)している。今年の茶葉は霜の影響も少なく、よい出来」と笑顔を見せた。
 一番茶は15日の入札会後、店頭に並び始める。5月17日から3日間、同町蔵本郷の彼杵宿通りで恒例の「そのぎ茶市」が開かれる。

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