春テーマ 生徒が本推薦  鹿嶋 清真学園中・高 書店にコーナー 茨城

オカミ書店に推薦本を並べたコーナーを設置した清真学園中・高生=鹿嶋市宮中

茨城県鹿嶋市宮中のオカミ書店に、清真学園中・高(飯山克則校長)の生徒が推薦する本が並ぶコーナーが設置されている。選択授業で「図書館講座」を学んだ生徒らが春にちなんだ「出会いと別れ」をテーマに計18冊を選び、手作りのPRポップも添えて購入を促している。

同講座は中学2年から高校2年までの14人が受講。普段は校内図書館での展示や、本の魅力を語って競うビブリオバトルなどを行っている。

今回は校外の人たちにも本の魅力を発信しようと、同書店に推薦本の展示企画を相談。同書店が「若い人たちの目線で読書の楽しさを伝えられる」と快諾し、2023年11月から具体的な準備を進め、初めての開催につながった。

設置した3月27日は図書委員会のメンバーも加わり、普段は企画コーナーとして使われている本棚に並べた。タイトルは「ストーリー・セラー」(有川浩著)や「52ヘルツのクジラたち」(町田そのこ著)、「アルジャーノンに花束を」(ダニエル・キイス著)など。「君たちはどう生きるか」(吉野源三郎著)のポップには、「『どう生きるか』という普通の問いをこの本を通して考えてみませんか?」と書かれている。

本を並べた北野あゆみさん(17)は「短い文章でポップにまとめるのは苦労した。ぜひ本を手に取ってもらい、読書の楽しみを知ってもらうきっかけになればうれしい」と願った。

同書店の岡見正仁社長は「読書離れが進み、リアルな書店が減少する中、若い方の目線による推薦を通じて、本との偶然の出合いの楽しさを感じ取ってもらいたい」と期待した。企画展示は6月30日まで。

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