同組の年長者に「ナイスパー」と声をかけたら、不満そうににらまれた「えっ何が悪かった?」

イラスト/星新一

ゴルフのルールブックは、その冒頭の第一章にまず『エチケット』の条文をうたっています。さまざまな職業、年齢のプレーヤーたちが等しくゴルフを楽しむために、それがもっとも重要だからです。他人を不愉快にする行為、行動を慎むのが紳士、淑女のエチケットであり、より多くの同好の士とゴルフを楽しむための礼儀です。

コースにおいては、限られたゴルフ場のスペースを大勢のプレーヤーがより円滑に、より快適にゴルフをするために、お互いに迅速に、安全に、効率的にプレーすることが大切になります。この点さえ理解しておけば、ゴルフ場は誰にとっても、もっと楽しい社交場になるはずです。さてあなたは、胸を張って「自分のゴルフマナーは完璧だ」と言えますか。
 
同組の年長者がカップイン。「ナイスパー」と声をかけたら、不満そうににらまれてしまった。いったい何が悪かったのでしょうか。
 
その年長者は、短いバーディパットを外したのではないでしょうか。
 
短いバーディパットを外したあとに、「ナイスパー」では失礼です。相手のプレーをよく見て、その人のプレーの結果や技量に見合ったほめ言葉をかければ、きっと最高の笑顔が返ってくるはずです。
 
では、こんなシチュエーションは? カップにボールを沈めた後も、グリーンでウロウロしていたら怒られてしまった。
 
カップインした後は、後続組が打てないのですみやかにグリーンから出るのが基本です。
 
パットが終わったら、後続組のためにグリーンは速やかに空けたいもの。立ち止まってスコアの記入などは論外です。またグリーンから出るときは、なるべくグリーン上での歩数が少なくてすむ出口を選びましょう。たとえカートや次のティへ遠回りになっても、芝の養生を優先するのがゴルファーたるものの務め。ウェッジなど持っていた使わないクラブは、その動線上に置くようにしましょう。
 
グリーンの奥に球がこぼれてしまったときも同様です。直線距離で近いからと、グリーン上を歩くのではなく、グリーンの外を歩いて奥にこぼれたボールのところに行きましょう。
 
◇ ◇ ◇
 
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