原油先物は下落、イラン報復攻撃の被害限定的

Colleen Howe

[北京 15日 ロイター] - アジア時間序盤の原油先物は反落。イスラエルがイランによる攻撃の被害は限定的としたことを受け、リスクプレミアムが低下した。

0056GMT(日本時間15日午前9時56分)時点で、北海ブレント先物6月限は0.24ドル安の1バレル=90.21ドル、米WTI先物5月限は0.38ドル安の85.28ドル。

イランは13日、シリアにあるイラン大使館周辺への攻撃に対する報復として、イスラエルに300以上の無人機やミサイルを発射した。ただ、大半が撃墜されたことから、被害は限定的にとどまった。

IGの市場アナリスト、トニー・シカモア氏はイランの攻撃について「現時点で、敵対行為のさらなる激化を招くほどの被害をもたらさずに、シリアでの軍関係者殺害に報復するのに十分な規模だったと思われる」と述べた。

それでもアナリストらは少なくとも短期的な原油価格上昇を見込む。相場により大幅で長期的な影響が及ぶには、ホルムズ海峡の輸送制限など大規模な供給混乱が必要という。

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