中国の3月鉄鉱石輸入、前年比0.5%増 春節後の需要増加観測で

Amy Lv Andrew Hayley

[北京 12日 ロイター] - 中国税関総署が12日に発表した統計によると、3月の鉄鉱石輸入は前年比約0.5%増加し、1億0072万トンだった。旧正月(春節)休暇後は通常、製鉄各社が輸入を増やし、需要も伸びるという観測を受けた。

2月は9751万トン、2023年3月は1億0023万トンだった。

チャイナ・フューチャーズのアナリストは、輸入が比較的高水準だったのは、3月に製鉄所が休暇後に生産を再開し、鉄鋼需要が押し上げられると見込まれたことが背景との見方を示した。

ただ、3月の需要は予想よりはるかに低く、輸入増加と相まって港湾在庫の拡大と大幅な価格下落を招いている。

第1・四半期の鉄鉱石輸入は3億1013万トンで前年比5.5%増だった。

FISのアナリストは「主要な供給元であるオーストラリアとブラジルからの搬入を阻害する天候要因がより少なかったことも高水準の輸入につながった」と指摘。4月は前月比・前年比ともにさらに増加する公算が大きいとの見通しを示した。

3月の鉄鉱製品輸出は前年比25.35%増の989万トンと、16年7月以来の高水準。第1・四半期の輸出は2580万トンと16年以来最高で、前年比30.7%増となった。

3月の鉄鋼製品輸入は前年比9.26%減の61万7000トン、1─3月は前年同期比8.6%減の175万トンだった。

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