全国高校選抜大会 なぎなた女子 上杉真子(大分西3年)が個人準V 【大分県】

なぎなたの全国高校選抜大会で躍進した。大分西の上杉真子は、女子団体で先鋒として日本一に貢献し、個人では準優勝に輝いた。「目の前の試合を全力で戦っただけ。試合をするたびに強くなったという手応えはあった」と振り返る。

幼い頃から体を動かすことが好きで、運動神経は抜群だった。小学1年から5年まで器械体操を習い、小学3年から6年までは男子に混じって野球をし、中学はソフトボールにのめり込んだ。身長148cmと小柄だが、補って余りあるスピードと好奇心、自他ともに認める負けず嫌いが成長を加速させてきた。高校入学を機に始めたなぎなたは、1年時の担任が築城理恵監督でなかったら出会わなかったかもしれない。「何も知らない私に、『なぎなたが向いている。やってみなよ』と声を掛けられ、なんだかうれしくなって入部した」という。

全国選抜で団体日本一、個人では準優勝となった

2m超えるなぎなたを自在に操るには時間がかかった。リーチの短さを恨んだこともあったが、小さいからこその俊敏さを全面に出すことを追い求めた。結果はすぐに出なかったが、昨年6月の県高校総体の個人戦でベスト4入りしてから、「1本を取るコツをつかんだ」(上杉)。全国高校総体(インターハイ)、国体の団体戦でメンバー入りしたが、試合には出られなかった。それでも全国大会の雰囲気を肌で感じ、「優勝した選手の喜ぶ姿が輝いていた。自分もあんな風になりたい」と強く思えた。

初めて出場した全国選抜はハプニングの連続だった。初日は緊張で体が重く、思うように動けなかった。2日目は左足をひねり、痛み止めを飲み、試合の合間に氷で患部を冷やしての臨戦態勢。「痛みはあったけど、いい具合に力を抜けた。集中力も増した」という。団体、個人戦合わせて10試合をこなした。痛みを乗り越え、つかんだ勝利は格別だったようだ。「結果には満足しているが、次の目標がある。インターハイ、国体で日本一になって3冠を達成したい」。足の痛みは消えたが、日本一への思いは増すばかり。「追われる立場になったが、一戦必勝の思いは変わらない」と前を見据えた。

全国高校総体、国体でも日本一を目指す

(柚野真也)

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