【お別れ】外国出身力士初の横綱・曙さん葬儀…約7年の闘病「よく乗り切ってきた」家族が語る“父の教え”

2024年4月上旬、心不全のため54歳で亡くなった第64代横綱・曙さん。
14日、都内の斎場で葬儀・告別式がしめやかに営まれ、大相撲関係者やプロレス関係者など多くの人が参列し、最後の別れを惜しみました。

【写真】曙さん葬儀 家族語る“父の教え”

外国出身力士として初の横綱に昇進し、“若貴兄弟”と大相撲人気を支えた曙太郎さん。
祭壇中央の遺影は若かりし頃の姿。両脇には優勝額が飾られ、大相撲やプロレス関係者らから多くの供花が届けられました。

祭壇前に置かれた棺にはハワイ州の旗がかけられ、参列者が一輪の白いカーネーションを順番に献花。各界の著名人も含め約300人が弔問に訪れ、その早すぎる死を悼みました。

初土俵が同期で、ライバルとしてしのぎを削った元横綱・若乃花の花田虎上さんは…

元横綱・若乃花 花田虎上さん:
若い時から一緒に頑張ってきた仲なんで、立ち上がってくれるだろうなというのはすごく期待していたんですけど…。
(曙さんは)本当に友であるし、もう本当苦しい時から一緒にいたので、ライバルというか、もうなんか言葉に表せない存在ですかね。
やっぱり頑張ってきてよかったよねって、きょうも心の中で話していましたけど。もうこれからは、ゆっくり天国で過ごしてもらいたいなって思ってます。

同郷・ハワイ出身で先輩の元大関・小錦さんは…

元大関・小錦 小錦八十吉さん:
こうやって、当たり前に外国人が相撲界で活躍する時代になって。東関親方(元高見山)から、僕、曙、武蔵丸と、なんとか世界的に相撲を知ってもらうために、ハワイ勢よく頑張ってくれました。

曙さんの妻・子どもたちが語る“曙太郎”

7年に及ぶ闘病生活を送っていた曙さん。葬儀後、めざまし8は家族に話を聞きました。

妻・クリスティーンさん:
つらかったですよ。本当につらいですよ。だけど強いんで、強かったからね。よく乗り切ってきた、何回も。

最愛の夫との別れに涙を見せなかった、そのわけは…

妻・クリスティーンさん:
(闘病の)7年間、散々一人で泣いてきたから…。

ハワイ出身の外国人力士として、史上初の横綱となった曙さん。家庭では父親として子供たちに“ある教え”を諭していました。

長男・コーディーさん:
何かに挑戦するなら、一番を目指せということ。

長女・ケイトリンさん:
全力を尽くして、何をするにしても。その努力を後悔しないということ。

次男・カーナーさん:
何かを始めたなら最後までやらなくてはならなかった。

そして、インタビューの最後、妻・クリスティーンさんは…

妻・クリスティーンさん:
笑わしてくれて、色んな面白い経験もしてきたし。彼は本当に…

言葉を詰まらせ、涙を堪えながらも優しい笑顔で締めくくりました。
「人を笑顔にすること」、曙さんの残した想いは家族に残した“遺言”にも…

今回の葬儀では、ご家族は曙さんの故郷・ハワイの「レイ」を身につけていました。
ハワイアンミュージックが流れる中をフラダンサーが踊り、白いカーネーションで献花が行われました。
実はこれらは亡くなった曙さんからの遺言だったそうで、故郷を感じられる温かい葬儀となりました。

(『めざまし8』 2024年4月15日放送より)

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