逆王手を許した富士通のテーブスHC「修正点が3つくらい」最終決戦へ宮澤夕貴「富士通のバスケを信じて」

4月14日、Wリーグの年間王者を決める「京王 presents Wリーグプレーオフ 2023-2024 ファイナル」の第2戦が武蔵野の森総合スポーツプラザで行われ、デンソーアイリス(レギュラーシーズン2位)が73-62で富士通レッドウェーブ(レギュラーシーズン1位)に勝利。初戦を制していた富士通にとっては、逆王手をかけられて第3戦を迎えることになった。

先勝して第2戦を迎えていた富士通は、宮澤夕貴が前半だけで17得点を挙げる活躍を見せ、37-33と第1戦同様にリードを持って前半終了。BTテーブスヘッドコーチは「前半だけを振り返ったらいい試合になりそう」と感じていたようだが、ハーフタイム明けに崩れたリズムを立て直せず逆転負け。第3クォーターだけでオフェンスリバウンド9本をとられる苦しい展開となり、最後は勢いに乗るデンソーに押し切られた。

試合後、ゲームハイとなる27得点をマークした宮澤は、「今日の敗因は相手のオフェンスリバウンドだと思います。昨日9本に抑えられたところを今日は16本取られた。しかも大事な時間帯でそれが続いてしまった。それを3、4本少なくするだけでも自分たちの波に乗れたのかなと思いますし、相手がシュートを外してくれているぶん、そこでディフェンスリバウンドをとってブレークという形につなげられたら、もっと富士通らしさが出せたのかなと思います」と、試合中盤のターニングポイントとなったインサイドの攻防に言及。

富士通の指揮をとるBTテーブスHC[写真]=Wリーグ

前半から一転して追いかける展開となった後半のオフェンスについては、テーブスHCから「一人ひとりのボールを持つ時間が長くなってしまった。特にアース(宮澤)は点を取れなくなった時になんとかしないといけない、と。でもチームバスケットだからね」と名前を挙げられ、「そこの判断はもう少しうまくやっていきたいなと思います」と宮澤。

キャプテンとして、最終決戦を前にチームにかけたい言葉を問われると、「今シーズンは泣いても笑っても次がラストなので、しっかりと全員で取りにいくこと、優勝することにフォーカスしてやること。富士通のバスケットを全員が信じてやれば、自ずと優勝はついてくると思うので。優勝したい気持ちもありますけど、まずは何をやらなければいけないのかにフォーカスして、全員がもう一度取り組むことだと思います。シャンソンと対戦したセミファイナルも1戦目に勝って、2戦目は負けて、3戦目に勝ったので、そういう面では3戦にも慣れていると思います。もう一度、富士通の走るバスケットをやりたいです」と決意を滲ませた。

また、テーブスHCは、第2戦においては攻守両面にミスが散見されたことを認め、「明日に向けて修正点が3つくらいあります。昨日の勝ちは今日の負けで消えちゃった。もう一発勝負です。ヘッドダウンは絶対にしない。まず修正点をしっかり確認して、明日また強い気持ちで、昨日と今日みたいにいい出だしでいけるように準備していきます」と語った。

富士通の16年ぶり優勝か、デンソーの初優勝か。注目のファイナル第3戦は15日19時ティップオフ予定。試合の模様はNHKBSサブチャンネル(102ch)で生中継、バスケットLIVEでライブ配信される。

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