【ガーデニング】キッチンで役立つハーブ7選 初心者でも育てやすい

ハーブとは、人の暮らしに役立つ植物全般を指す言葉。食べたり飲んだり、香りを楽しんだり、防虫や薬、クラフトに利用したりと、幅広い用途があります。身近に1鉢あるだけで暮らしが豊かに! そんなハーブの中から、まずはキッチンで役立つ植物をご紹介します。

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あなたが育てたいのは、どんなハーブ?

暮らしに役立つ植物、ハーブは世界に1万種類以上もあるとされます。そのなかでもっとも暮らしに溶け込んでいるのがキッチンハーブです。使い方やおもな種類を見てみましょう。

◆肉や魚の臭みを消す:ローズマリー、セージ、タイム、ペッパー、フェンネル
◆スパイスとして使う:トウガラシ、クミン、クローブ、ショウガ、ナツメグ
◆サラダに使う:イタリアンパセリ、クレソン、チャイブ、ディル、ルッコラ
◆スープや煮込み料理に:ベイ(ローレル)、ディル、セージ、フェンネル、タイム
◆スイーツに使う:アニス、シナモン、ナツメグ、バニラ、ミント
◆ティーに使う:ジャーマンカモマイル、レモングラス、ローズヒップ、コモンマロウ、ローゼル
◆調味料への香りづけ:オレガノ、バジル、タイム、タラゴン、パセリ
◆食材への着色:クチナシ、サフラン、シソ、ターメリック

どれもこれも育ててみたくなりますね。ショウガやシソなど、日本で古くから親しまれてきた植物も和のハーブとして注目されています。
今回は入門編として、多様な場面で役立つ使い勝手のよいキッチンハーブを紹介します。

キッチンで使いやすく、利用頻度の高いハーブ7選

チキンやポテトと相性バツグン【ローズマリー】

樹高:30~150㎝ 収穫期:4~12月

枝にびっしりつく針状の葉は常緑で、爽やかな強い香りを放ちます。肉料理やベイクドポテトなどによく合い、焼き菓子の香りづけやティーにも利用できます。葉の浸出液は収れん作用があり、化粧水や入浴剤などにも。生育よく、淡い紫色の小花を一年に何度も咲かせます。

イタリア料理に欠かせない【バジル】

草丈:30~150㎝ 収穫期:5~10月

寒さに弱いので、日本では一年草として扱います。4月後半以降にタネをまくか、5月以降に苗を入手。水切れさせないように、鉢植えは土表面が乾いたら鉢底から水が流れ出るまでたっぷり水やりします。ピザやパスタはもちろん、バジルペーストやオイルに漬け込んでも。

何にでも使える万能ハーブ【タイム】

樹高:10~30㎝ 収穫期:ほぼ通年

小葉を密生させる低木で横に広がり、春にかわいい花を咲かせます。やや薬っぽい強い香りでほろ苦い味。肉や魚の臭い消し、パセリなどと束ねたブーケガルニは長時間の煮込み料理にもぴったりです。ピクルスやビネガーの香りづけや保存料としても利用できます。

茎葉は魚料理、種子は菓子に【フェンネル】

草丈:1~2m 収穫期:4~9月(茎葉)、9~10月(種子)

柔らかい羽状の葉を茂らせる多年草。肥大する株元を野菜として食べるフローレンスフェンネルもあります。葉はサラダやタラなどの魚料理、ビネガーなどの香りづけに重宝。黄色い小花を楽しんだあとにできる種子は消臭効果があり、カレーのスパイスや香草焼きにも。

フルーティーなリンゴの香り【カモマイル】

草丈:40~100㎝ 収穫期:4~6月

カモミールとも呼ばれるハーブには、一年草のジャーマンカモマイルと多年草のローマンカモマイルなどがあります。料理に利用されるのはおもにジャーマンカモマイル。リンゴのような香りをクッキーなどに練りこんだり、ゼリーやティーなどに。ハーバルバスにも◎

爽やかな緑が一年中楽しめる【イタリアンパセリ】

草丈:30~80㎝ 収穫期:ほぼ通年

西洋では一般的に用いられる葉の縮れないパセリ。4月ごろにタネまきするか、5月ごろに苗を入手すると、6月~翌年2月に収穫できます。スープやサラダのほか、イタリアン料理にはおなじみの香草。ソースやドレッシング、ブーケガルニなどにもよく利用されます。

シチューや香りづけに欠かせない【ベイ】

樹高:~10m(低く剪定可能) 収穫期:ほぼ通年

ローレルやゲッケイジュとも呼ばれる常緑の高木。刈り込みにも耐えるので低く剪定できます。清涼感のある香りは、乾燥させることで甘く強い香りに。肉や魚の臭みを消し、素材の風味を引き立てます。シチューなどの煮込み料理に最適で、ブーケガルニやティーにも。

初心者でも育てやすい! 丈夫なハーブ

ハーブには一年草から高木までありますが、おおむね丈夫で育てやすいものです。地中海沿岸地域原産のものが多く、それらは乾燥気味の気候を好みます。鉢植えでは表土がよく乾いてからたっぷり水やりしましょう。

いつも土が湿っている状態では根腐れしやすく、土に乾湿のリズムがあると元気に育ちます。鉢底から水が流れ出るまで与えることで、鉢内の空気も入れ替わります。庭植えではよほど乾燥が続かないかぎり、水やりしません。

肥料などはあまり気にしなくて大丈夫! たくさん収穫できたら、乾燥させて保存できます。日光によく当てて元気に育て、日々の食卓で香りや彩りを楽しみましょう。

※2023年4月12日に配信した記事を再編集しています。


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