中国は多国籍企業に十分な発展チャンスを提供 サウジSABIC幹部

中国は多国籍企業に十分な発展チャンスを提供 サウジSABIC幹部

福建省の古雷石油化学産業パーク。(資料写真、小型無人機から、福州=新華社配信/詹照宇)

 【新華社リヤド4月15日】サウジアラビアの石油化学大手、サウジ基礎産業公社(SABIC)のアル・ファギー最高経営責任者(CEO)はこのほど、新華社の単独インタビューに応じ、中国は世界第2の経済大国、世界の経済成長をけん引する強力なエンジンとして、質の高い発展枠組みを構築しつつあり、多国籍企業に十分な発展チャンスを提供していると述べた。

 中国経済は40年以上の高度成長を経て、グローバルバリューチェーンに価値のある強靭(きょうじん)性と駆動力をもたらしてきた。中国はここ数年、高水準の対外開放を推し進め、外資系企業のさらなる投資を呼び込んでいる。SABICは石油化学大手として、中国を一貫して重要な戦略的市場と見なしてきた。

 同社が福建省の古雷石油化学産業パークに建設する「中国・サウジ古雷エチレンプロジェクト」は、2月に主体工事が全面着工した。同氏は、対中投資を強化する重要な措置の一つで、中国事業の新たな一里塚になるとし、一連の先進技術を活用し、高度な応用とソリューションを提供すると説明。同産業拠点でのプロジェクト建設がバリューチェーンの川上・川下部門における協力パートナーとの連携に有利に働き、大きな発展チャンスの獲得につながるとともに、中国石油化学産業の革新的発展と構造転換にも役立つとした。

 同社は1980年代に中国へ進出して以降、持続可能な発展の実現に一貫して取り組み、中国市場の投資家、経営者、イノベーター、サプライヤー、協力パートナーとなった。今後も中国本土市場の参加者として、本土戦略を立て、世界レベルの技術を持ち込み、中国の顧客とバリューチェーンのパートナーに対し、カスタマイズした持続可能なソリューションを提供したいという。

 サウジと中国は長期にわたって緊密な互恵関係を築いていると表明。中国が提出した「一帯一路」共同建設構想と、サウジの石油依存から脱却した国づくりを目指す2030年までの中長期国家戦略「ビジョン2030」の連動は、シルクロードにおける協力の新たなページを開くだけでなく、両国間の包括的で戦略的なパートナーシップをさらに強固にするとの認識を示した。同社はこの勢いに乗り、中国市場の発展チャンスをつかみ、「一帯一路」構想と「ビジョン2030」の相乗効果の持続的な拡大に貢献したいと述べた。

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