レヴァークーゼンのシャビ・アロンソ監督「120年の歴史の中でブンデスを初制覇するのは……」 11連覇バイエルンに勝ち点「16」差で記録的戴冠

写真:レヴァークーゼンをタイトル獲得に導いたX・アロンソ監督 ©Getty Images

今季のブンデスリーガを圧倒的な強さで制したレヴァークーゼン。クラブを栄冠に導いたシャビ・アロンソ監督が喜びをあらわにした。

現地時間4月14日に行われた第29節のブレーメン戦で、レヴァークーゼンは今季幾度も見せつけてきた破壊的な強さを発揮。前半25分にナイジェリア代表FWヴィクター・ボニフェイスのPK弾で先制すると、後半にはドイツ代表MFフロリアン・ヴィルツのハットトリックなどで大量4ゴールを奪い、5-0と大勝を飾った。この結果、レヴァークーゼンは5試合を残して悲願のブンデスリーガ初優勝。11連覇中だったバイエルン・ミュンヘンに勝ち点「16」という大差をつけての戴冠となった。また、今季戦った公式戦全43試合でもいまだ無敗と、圧倒的な強さを誇っている。

ブレーメン戦が本拠地『バイ・アレーナ』で行われたため、優勝が決定した直後には歓喜に酔いしれたサポーターがピッチになだれ込んだ。そして、サポーターたちはレヴァークーゼンをタイトル獲得に導いた指揮官の名前を大声で連呼した。

ドイツ紙『ビルト』によると、レヴァークーゼンを率いたX・アロンソ監督は優勝決定後にインタビューへと応じ、次のように喜びを爆発させている。

「クラブ創設120年目でブンデスリーガを初制覇するというのは、非常に素晴らしいことだね。これはクラブにとって特別な瞬間だ。選手たちは最高のパフォーマンスを見せてくれた。彼ら全員を誇りに思う」

「このタイトルはチーム、クラブ、サポーターが勝ち取ったもので、すべての人がこのために努力し、戦ってきた。大きな成功だし、今は楽しむべきだね。初タイトルというのは誰にとっても特別なものだから。クラブの歴史の一部になれて信じられない気分だよ」

現在42歳のX・アロンソ監督は、現役時代にレアル・ソシエダやリヴァプール、レアル・マドリードといったクラブのほかに、スペイン代表でも主力を務めてきた、言わずと知れた名選手。バイエルンに在籍していた2017年3月に現役引退を発表すると、以後は指導者の道に進んだ。2022年10月には当時降格圏内に沈んでいたレヴァークーゼンの指揮官に就任。それまではレアル・マドリードユースやレアル・ソシエダBを指導した経験しかなかったため、ブンデスリーガの名門クラブを率いる実力があるのか疑問を抱く識者やファンも少なくなかった。

だが、X・アロンソ監督は低迷するチームを見事立て直し、最終的に同シーズンはリーグ戦6位、UEFAヨーロッパリーグ(EL)ベスト4という好成績を残した。昨年8月には、レヴァークーゼンとの契約を2026年夏まで延長。今季、巧みな手腕でレヴァークーゼンをクラブ史上に残る初タイトルへと導いた。

X・アロンソ監督については、選手時代を過ごしたリヴァプールやバイエルンなど、欧州の列強クラブがこぞって招へいを画策。同指揮官が今季限りでレヴァークーゼンを離れるのではないかという報道も出ていたが、今年3月にはX・アロンソ監督自身が来季もクラブに残留する意向を明言した。

X・アロンソ監督は優勝決定後にも「私にとってここで働けるのは名誉」とコメント。あらためて、レヴァークーゼンに対する愛情を口にしている。

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