24歳の新星L・オーバーグが単独2位 45年ぶり“マスターズ初出場V”を逃すも「まさに夢物語」

マスターズ初出場のL・オーバーグは2位で終えた(撮影:GettyImages)

<マスターズ 最終日◇14日◇オーガスタ・ナショナルGC(米ジョージア州)◇7555ヤード・パー72>

「マスターズ」の最終日、24歳のルドビグ・オーバーグ(スウェーデン)は、45年ぶりの“マスターズ初出場V”の快挙がかかっていた。首位と3打差でトータル4アンダー・4位から出た日曜日は、5バーディ・1ダブルボギーの「69」で回るも、首位のスコッティ・シェフラー(米国)を捕らえることはできなかった。

前半9ホールはボギーなしの3バーディを奪い、一時はシェフラーに1打差まで詰め寄った。だが、「左のミスは許されないと思っていたのに、左のミスをしてしまった」と話す後半の11番パー4でアクシデントが起きる。
 
2打目をグリーン左手前の池に入れて4オンとなり、2パットのダブルボギーを喫した。「池に入れたのは明らかに理想的ではなかった。何が起こってもプレーし続けることに集中した」と気持ちを切り替え残り7ホールに挑んだ。その後、13番、14番で連続バーディを奪取するも逆転Vとはならなかった。それでもトータル7アンダーで終え、初出場ながら単独2位フィニッシュと好成績を収めた。
 
「ここオーガスタ・ナショナルでのプレーは夢でした。ここで緊張を感じ、プレッシャーを感じながら最後の2、3ホールをプレーするのは、まさに夢物語。これは私が長い間やりたいと思っていたことで、実際にそれを経験する機会を得たことはとても非現実的なこと。私自身、そしてチームのみんな、家族、関係者みんなをとても誇りに思います」。
 
そんな夢の舞台では、どんなときでも表情を曇らせず、落ち着いた様子を見せた。「僕はキャディのジョーをとても信頼している。今週は彼にとても助けられたよ。適切な場所にアグレッシブに行くことと、アグレッシブになり過ぎないことのバランスが絶妙なんだ。キャディのジョーのおかげ」。今シーズンから相棒でベテランキャディのジョー・スコブロン氏の存在が大きかったようだ。
 
昨年の6月にプロ転向したばかりのスウェーデンの“新星”は、ここオーガスタで十分に存在感を示した。「みんなメジャーチャンピオン、世界1位になりたいと思っている。それは僕も同じ」。45年ぶりの“マスターズ初出場V”の快挙はお預けとなったが、これから「全米プロゴルフ選手権」、「全米オープン」、「全英オープン」とメジャー大会が続いていく。”新星”のメジャーVへの挑戦は始まったばかりだ。

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