「安全確保の努力に終わりはない」菅前総理、福島第一原発視察 東京電力に改めて求める

東京電力福島第一原発の処理水について、政府が海に放出する方針を決めてから3年が経ちました。当時、その放出を決めた菅前総理が15日、福島第一原発を視察し、引き続き安全管理を徹底するよう東京電力に求めました。

正午過ぎ、福島第一原発の1号機から4号機を臨むデッキに姿を見せた菅義偉前総理。

菅義偉総理(当時・2021年)「風評対策を徹底することを前提に、海洋放出が現実的と判断し基本方針をとりまとめました」

3年前の4月13日、政府は福島第一原発の処理水の処分方法について、2年後をめどに海に放出することを決めました。その後、処理水は去年8月に、初めて海に放出され、これまでに3万トンあまりが放出されています。

15日、視察のため福島第一原発を訪れた菅前総理。デッキから1号機を視察し、燃料デブリ取り出しに向けた今後のスケジュールなどについて説明を受けたほか、処理水を海水で薄めて海に流す設備も視察しました。

菅前総理「安全確保の努力に終わりはない。地元の皆さんの思いをしっかりと踏まえながら、政府・東電一体となって丁寧な情報発信、そして安全の徹底に緊張感を持って行うべきと思っている」

また、「福島の復興なくして日本の再生なし」と改めて強調した菅前総理。今年度は、5万4600トンの処理水が7回に分けて海に放出される計画となっています。

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