曙さん告別式に永田裕志ら約100人参列「根っからのプロレスラーだった」

曙さん告別式に参列した永田裕志

大相撲の元横綱で、プロレス・格闘技でも活躍した曙太郎さん(享年54)の告別式が15日、都内で営まれた。格闘関係者など約100人が参列し、新日本プロレスのミスターこと永田裕志(55)も訪れ、元横綱のプロレスラーとしての実力を認めた。

曙さんは2017年から急性心不全により、入院生活を続けていた。永田は「長く入院されていたので、元気かなと思いつつも、なかなか会えなかった。ずっと大変だっただろうし、これで楽になれたのかな。ゆっくりおやすみくださいという気持ちです」と故人をしのんだ。

元横綱は03年大みそかのボブサップ戦でK―1デビューを果たしたが、1ラウンドKO負け。その後はプロレスにも本格参戦し、07年の新日本「G1クライマックス」で永田と対戦。永田の自主興行ではタッグを組んだ。

「最初はちょっとやったら息が上がって、すごく疲れてコーナーで休んでいた。だんだん(プロレスに)慣れてきて、体もレスラーっぽく締まってきた。1発、1発のタックルからのエルボードロップの連係が速くて、根っからのプロレスラーだったと思う。いきなりK―1とかに行かないで、プロレスに来たら良かったなと思うんですけどね」と笑顔でレスラー・曙の力量を明かした。

ハワイ出身の明るい人柄で、多くの人から愛された。「横綱の知名度はすごかった。K―1の大みそかで負けようが何をしようが、全国どこに行ってもお年寄りからお子さままでみんな集まってきた。『曙さん写真、撮ってください!』って。人がすごくても、優しかった。腰も低かったですね」と振り返り、早すぎる別れを惜しんだ。

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