シンガポール、5月15日に首相交代 後任はウォン副首相

[シンガポール 15日 ロイター] - シンガポールのリー・シェンロン首相(72)は15日、5月15日に後任のローレンス・ウォン氏に権力を移譲すると表明した。

副首相兼財務相のウォン氏(51)は2022年に後継者に選ばれていた。

首相交代後、数カ月以内に選挙が行われる見込みだ。

リー氏はフェイスブックに掲載した声明で、首相交代は「重要な節目」とし、「5月15日に首相の職を離れ、ウォン副首相が同日に次期首相に就任する」と記した。

「ウォン氏と第4世代リーダーのチームは、特に新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)の間、人々の信頼を得るために懸命に働いてきた」と指摘した。

ウォン氏はフェイスブックに投稿したビデオ声明で「謙虚にまた強い使命感を持ってこの責任を受け入れる。この仕事に全力を尽くすことを誓う」と表明した。

シンガポール国立大学の政治学者Chong Ja Ian氏は、これまでウォン氏は自身の政治的ビジョンを伝えてこなかったため、同氏がどのような首相になるか予想するのは難しいと話した。

かつては波風を立てないリーダーの方が歓迎されていたかもしれないが、「今日のシンガポールがより不確実な世界にあることを考えると、同じことを繰り返すだけでは十分ではないかもしれない」と語った。

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