OpenAIが東京オフィスを開設、日本語特化モデルの提供も開始 サム・アルトマンのコメントも

「ChatGPT」「GPT-4」などの大規模言語モデルを開発するOpenAI社は、アジア初のオフィスとして「OpenAI Japan」を東京に開設した。あわせて、日本語に最適化された「GPT-4カスタムモデル」の提供も発表された。

同社は公式ブログ内で「OpenAIがグローバルに事業を拡大する中、本日、東京に新しいオフィスを設立し、アジアへと展開していきます。アジアでの最初の拠点として技術、サービスの文化、イノベーションを受け入れるコミュニティにおいて、世界をリードする東京を選びました」と記しており、日本独自のニーズに応えるAIツールの開発を目指して政府・企業・研究機関と協力していくとしている。

OpenAI Japanの社長には元アマゾン ウェブ サービス ジャパン代表の長﨑忠雄氏が就任。同氏はことし3月付けでAWSを退社しており、今後はセールス・事業開発をリードし、チームを構築していくとしている。

あわせて発表された「GPT-4」の日本語に特化したカスタムモデルは、日本語テキストの翻訳と要約のパフォーマンスなどが向上しており、従来モデルと比較して最大3倍高速に動作する。この技術を活用した英語学習アプリ『Speak』では、ユーザーが回答を間違えた際の解説文の生成が2.8倍速くなったという。同カスタムモデルは、数ヶ月以内にAPIで広くリリースされる予定とのことだ。

OpenAIの公式ブログでは、OpenAIのCEOを務めるサム・アルトマン氏のコメントも掲載された。

■OpenAI CEO サム・アルトマン氏のコメント

「日本にオフィスを開設できたことを嬉しく思います。日本は長い歴史を通じ、人々と技術が協力し、大変多くのことを成し遂げています。AIが、人々をより創造的で生産的になるのを助け、まだ想像されていない新しい産業にも広範囲に価値を提供することを加速できると信じています」

(文=リアルサウンド編集部)

© 株式会社blueprint