【カープ・アドゥワ誠投手】中継ぎから先発へ プロ8年目で勝ち取った開幕ローテ 進化を続けて頂点を目指す

先日、連敗ストップに大きく貢献したアドゥワ誠投手。今シーズンは開幕ローテを勝ち取り、ここまで2勝。進化の秘密に迫ります。

4月10日水曜日。4連敗と嫌な流れで迎えた敵地・甲子園での一戦。先発としてチームを勝利に導いたのは、8年目アドゥワ誠でした。前回登板に続き、2試合連続となったヒーローインタビューで口にした「たまたま」。今シーズン2試合を投げ2勝と結果を残すも、一喜一憂せず自らの投球を全うしているからこそ出たこの言葉が、アドゥワの『ぶれない強さ』を表しています。

■カープ アドゥワ誠投手

「(Q.ここまで2連勝、自身の受け止めは?)運が良いだけというか、投げる当日の日に目についたごみを拾うくらいなんですけど。日頃の行いが良かっただけだと思います。もともと小学校くらいからそんな感じだったというか。この世界に入ってきている人の中で、大体の人は中心で無双して入ってきているイメージがある。全然中学校までは普通の選手でしたし、だからこそ自信が自分にないので、できたらラッキーくらいでいます。」

昨シーズン、アドゥワは4年ぶりに1軍登板を果たし、複数イニングをこなすなどリリーフとして14試合に登板しました。それでも、今シーズンからは先発としての起用。当初は迷いもあったといいます。

■カープ アドゥワ誠投手

「去年シーズン中も、1回2軍に落ちた時に(首脳陣に)先発でやってみようかと言われた。なんか言いたいことはあるか?と言われたときに中継ぎでやりたいと言って。長いイニングで先を見ると、小手先に走る部分が自分の中で嫌だったのでm先を考えて。それだったら短いイニングで、悔いなく出し切るほうがいいかなと思って(中継ぎを希望した)。」

一度は中継ぎへの思いを口にしたアドゥワでしたが、秋季キャンプ前、再び先発転向を打診され、先発として覚悟を決めます。

■カープ アドゥワ誠投手

「言われたところでチームに貢献できればいいなと思っていたので。挑戦してみますということで。」

先発転向を機に、秋季キャンプから技術面で進化を図りました。打者の狙いを絞らせないために、一度は封印していたカーブを解禁。自らも苦手とするカーブへの試みでも、一喜一憂しない考えがアドゥワを後押ししていました。

■カープ アドゥワ誠投手

「オープン戦通じて、ストライクゾーンに入ったら、バッターも頭にないので使えるのはわかっている。あとは決まるか決まらないか。運と言ってはダメだが、自分でもあんまり狙っては投げられない球なので、入ったときはラッキーだなぐらいでいる。」

先日の阪神戦では、そのカーブで狙いを絞らせません。

■カープ アドゥワ誠投手

「今回は、まだ前回より余裕があったので幅広く使えたかなと思う。キャッチャーとの話し合いで、どんなに悪くても(カーブは)投げていこうとは言っている。」

自己最多となる9つの三振を奪うなど、6回途中2失点。チームの連敗を止め、今シーズン2勝目を手にしました。一喜一憂しないぶれない心の強さを武器に成長を遂げるアドゥワ。見据えるは、自らも歓喜を味わった優勝の2文字です。

■カープ アドゥワ誠投手

「とりあえず自分が投げる試合は先発の役割というか。試合を崩さずにゲームメイクできる試合を1試合でも多くする。チームとしては優勝なのでみんなでハワイに行きたいです。」

【進め!スポーツ元気丸 2024年4月14日放送】

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