海事研究の業績後世に 上島・生名島に村上貢氏の記念碑建立

除幕式で記念碑の完成を祝う参加者

 海事史の研究者で2023年に98歳で亡くなった村上貢氏=愛媛県旧生名村(現上島町生名)出身=の業績を後世に伝えようと、町内の住民有志が生名島に記念碑を建立した。14日に除幕式を開き、地域住民や親族が郷土の先人に思いをはせた。

 村上氏は1926年生まれで京都大卒。弓削商船高等専門学校と岡山商科大(岡山市)で名誉教授を務めた。日本海員組合の発足など海上労働運動に尽力し「海父」と呼ばれる生名出身の浜田国太郎氏(1873~1958年)に関する研究をまとめた著書を出版。旧生名村史の編さんなどにも携わった。

 記念碑は、村上氏が代表に就いていた住民団体「濱田國太郎を顕彰する会」がNPO法人「頼れるふるさとネット」と協力し製作した。高さ1.5メートル、幅0.9メートルで浜田国太郎像のそばに設置。村上氏の足跡を碑文で記している。

記念碑を囲み記念写真に納まる参加者
村上貢氏の足跡を記した記念碑

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