武田修宏氏 生徒の質問に「1億円横領された過去」告白…七尾市で能登半島地震復興支援活動

被災地支援活動の一環として、石川・七尾高校でサッカーを指導した武田修宏氏

元日本代表FW武田修宏氏(56)が15日、日本サッカー協会の能登半島地震復興支援プロジェクトの一環として石川・七尾市を訪問した。

同市は、実兄の夫人の出身地という縁がある。兄夫婦は帰省した時の被災だった。今回は、出身の金沢市に住む北京五輪ソフトボール女子金メダリストの坂井寛子氏とともに、県立七尾高の1~3年の生徒に授業を行った。サッカーを指導した武田氏は「ボールをみんなで追いかけ、みんなが喜んでる姿を見て改めてスポーツの力を感じた」と振り返った。

質問コーナーでは「今までで一番つらかった時は?」と聞かれ、武田氏はこう答えた。「(1999年に市原=現・千葉から)戦力外通告をされ、知人に貯めてあった1億円を横領されて、単身南米パラグアイに行った時かな」。苦しい経験を踏まえ「そういう時があったから今がある。今思うと、あの時が自分を強くたくましくしてくれた」と生徒たちに語りかけた。

武田氏は、5日にも同プロジェクトで元日本代表永島昭浩氏らと、石川・珠洲市を訪れており、積極的に被災地支援を行っている。16日も現地で活動を行う予定だ。

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