リニア問題「環境との両立図る」「何があっても進めていく」出馬表明2氏“推進”も主張に色が…静岡政治の専門家が分析【静岡県知事選】

川勝平太知事の辞職に伴い、5月9日告示、26日に投開票される静岡県知事選。その行方を静岡の政治に詳しい法政大学大学院の白鳥浩教授とともに分析します。

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<LIVEしずおか 滝澤悠希キャスター>
鈴木さんと大村さんの会見、共通して強調している言葉がありました。それが「オール静岡」というフレーズ。会見で何度も繰り返していたんですが、これには、どんな意図があるんでしょうか。

<法政大学大学院 白鳥浩教授>
今回の選挙の一つのキーワードなのかもしれないんですけれども、地域を分断させないとか、あるいは相乗りになってほしいとか、広い支持を求めるっていうことがあるんだろうと思うんですが、逆に短期決戦の中で強い支持を背景にして出てきていないという弱さもあるのかもしれないですね。

<LIVEしずおか 滝澤悠希キャスター>
大村さんは元副知事、鈴木さんは前浜松市長とで経歴が異なるわけですが、これに伴って、県政運営のアプローチに違いは出るんでしょうか。

<法政大学大学院 白鳥浩教授>
鈴木さんはトップを経験している、しかも政令市の市長をやっている。大村さんは川勝知事のときのナンバー2で、しかも官僚をやっていたということがあるということで、行政のプロであることは間違いないです。

<LIVEしずおか 滝澤悠希キャスター>
さらに争点のひとつになりそうなのが、リニア問題。その解決のために鈴木さんは、環境との両立を図りながら推進していく、一方、大村さんは、流域市町の意見を伺って進めることが重要と話しています。リニア問題については何を注視したらいいでしょうか。

<法政大学大学院 白鳥浩教授>
これ、よく見ると、ぼんやりしていますが、徐々に焦点が見えつつあります。鈴木さんは環境ということをまず言っているわけです。つまり、これまでの川勝知事が行ってきたような環境がなければ推進できないんだという、ある意味で川勝さんの後継というようなところをにじませています。

それに対して、大村さんの方は、進めるっていうことがまず入っているわけです。ですから、リニアは、まずは何があっても進めていくと。川勝知事の後継か、それとも川勝知事とは違うことをやっていくのか、そういう一つの違いになっているんじゃないかと思います。

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