【ベトナム】後払い決済、24年は42%増に=市場調査会社[金融]

アイルランドの市場調査会社リサーチ・アンド・マーケッツは11日発表したリポートで、ベトナムの後払い(BNPL)決済サービス利用額は2024年、前年比41.8%増の33億3,000万米ドル(約5,123億円)に達するとの見通しを示した。ベトナム・インベストメント・レビュー(VIR)が12日伝えた。

ベトナム市場の中長期的な成長見通しは、引き続き堅調とした。24~29年の年平均成長率は27.6%となり、29年の流通取引総額(GMV)は23年比4.8倍の112億7,000万米ドルに達すると予測している。

同国の後払い決済市場は現在好調で、24年もこの傾向が続く見通しだ。消費と中所得層の増加がライフスタイルの変化と合わさって利用拡大を後押しし、家計消費を促進する循環が生じている。同国でのクレジットカードの普及率の低さも、後払い決済の利用につながっている。

国外からアトム(Atome)やクレディボ(Kredivo)といった企業が参入し、国内各社と競争が生じている。ファンディイン(Fundiin)やモモ(MoMo)といった地場企業は自社サービスを普及させるため小売事業者との戦略的提携を進めており、この傾向は中期的に続くとみられる。

© 株式会社NNA