クミコ 新アルバムでシャンソン名曲の数々をカバー…越路吹雪さんらの作品に挑戦

シャンソン歌手のクミコ

シャンソン歌手・クミコが越路吹雪さんの名曲「愛の讃歌」や「アプレ・トワ」を新録したニューアルバム「私の好きなシャンソン Vol.2~シャンソンティックな歌たち~」を7月10日にリリースすることを発表した。

2024年は、越路さんの生誕100年であり、「愛の讃歌」の初録音から70年の節目の年となる。「愛の賛歌」はフランスの歌手、エディット・ピアフのヒット曲だが、作詞家の岩谷時子氏により原詞の激しすぎる愛の告白の内容から離れ、普遍的なラブソングに訳詞をしたことで日本で受け入れられ、ヒット曲となった。

シャンソン喫茶「銀巴里」で1982年にデビューしたクミコにとって、最初のシャンソンとの出会いは越路さんの楽曲だった。今回、越路さん曲をクミコが新録音するにあたり、生前の越路さんと仕事での付き合いがあった音楽評論家の安倍寧氏をスーパーバイザーに迎えた。

安部の助言を受けながらレコーディングを終えたクミコは「生前の越路さんのスタッフもされ、戦後日本のシャンソン状況にも詳しい、まさに〝生き字引〟でもある安倍先生により、今の時代にシャンソンを歌うことの意義が示されると思います」と語った。

また、ニューアルバムには越路さんと同様に生誕100周年を迎えるフランスの世界的シャンソン歌手、シャルル・アズナヴールの名曲「帰り来ぬ青春」のカバーも日本語詞で収録される。クミコは「『帰り来ぬ青春』は詩人の吉原幸子さんの作詞ですが、言葉が大きな位置を占めるシャンソンらしく、他の歌たちも、岩谷時子さんはじめ、詩と人生を見つめ続けた方たちの作品です」と作詞についても語っている。

2024年は越路さんやシャルル・アズナヴールの生誕100年や、7月にはパリオリンピック・パラリンピック開催が予定されており、フランスをルーツとする音楽ジャンル「シャンソン」に注目が集まる。

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