復興映画祭で常盤さんエール 白山で避難者1000人「心温かく」

舞台あいさつする(左から)まつむら監督、常盤さん、濵髙さん、金子さん、田村市長=白山市鶴来総合文化会館クレイン

  ●「能登の魅力は人、心に花咲かせて」

 金沢以南に住む能登半島地震の避難者を招待した「がんばろう奥能登‼ 復興映画祭」は14日、白山市鶴来総合文化会館クレインで開かれた。北國新聞でエッセー「月がきれいですね」を連載する俳優常盤貴子さんの出演作を含む3本を上映。駆け付けた常盤さんは舞台あいさつで「能登の魅力は人。映画でひとときでも心に花を咲かせてほしい」とエールを送り、約千人の被災者が安らぎの時間を過ごした。

 常盤さんが母親役を演じ、乳がんの娘との絆を描いた「あつい胸さわぎ」、「美空ひばりスペシャルフィルムコンサート」、「劇場版シルバニアファミリー」が上映された。

 常盤さんは、まつむらしんご監督らと登壇。被災地支援について「さまざまな人が垣根を越えて能登を応援していると感じる」と語り、まつむら監督は能登を舞台にした映画を制作したい考えを示した。

 輪島市南志見(なじみ)地区を離れ、金沢市額谷ふれあい体育館で避難生活を送る濵髙泰子さん(81)と金子裕紀子さん(61)は常盤さんらに花束を贈り、「映画を見て久しぶりに心が温かくなった」と感謝した。田村敏和白山市長もあいさつした。

 美空さんの映画は御陣乗(ごじんじょ)太鼓が題材で、美空さんが好んだ「太鼓」が冒頭で披露された。長男の加藤和也さん、粟貴章野々市市長もあいさつした。

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