セ・リーグ球団別週間MVP 巨人・岡本和真が12球団トップ、ヤクルト・村上宗隆に待望の一発

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岡本和真が打撃3部門でトップ

プロ野球は先週で早くも対戦カードが一回りを終えた。セ・リーグでは、中日が好調で3勝1敗1分けで首位をキープ。7日から6連勝の巨人がゲーム差なしに2位につけている。前週首位だったDeNAは1勝4敗で3位に後退。阪神、ヤクルト、広島は借金生活が続いている。

SPAIAでは4月9日から4月14日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。

wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。

現在6連勝中の巨人は岡本和真のバットが止まらない。11日のヤクルト戦、13日の広島戦と2度猛打賞を記録するなど、21打数9安打の打率.429、2本塁打、6打点をマーク。wRAA も12球団トップとなる5.8を記録した。

13日の試合で東京ドームの天井に直撃するエンタイトル二塁打を放った主砲は、14試合を消化した時点でいずれもリーグトップの打率.389、3本塁打、12打点と絶好調。4年ぶりのリーグ制覇へ不動の4番が好スタートを切っている。

村上宗隆が目覚めの一発、中田翔は4番の仕事きっちり

5位のヤクルトでは主砲に待望の一発が飛び出した。開幕から53打席ノーアーチが続いていた村上宗隆が、13日のDeNA戦で今季1号となる先制ソロをバックスクリーン左へ叩き込んだ。週間成績も15打数5安打7四死球で打率.333、OPSは1. 079と上昇気配。wRAAもリーグ2位の3.6を記録し、チームの勝利に大きく貢献している。

首位を走る中日では今季加入した中田翔がwRAA1.8でチームトップだった。先週は本塁打こそ出なかったが全5試合でヒットを放ち、20打数7安打で打率.350、6打点をマーク。4番としての役割をきっちり果たし、打線をけん引している。

DeNAでは佐野恵太がチームトップのwRAA1.8を記録した。12日のヤクルト戦で今季2度目の猛打賞を記録するなど18打数6安打の打率.333、OPS.789をマーク。開幕から低空飛行が続いていたが、ここにきて調子が上向きつつある。

坂倉将吾が今季1号、佐藤輝明は2度のマルチ安打

最下位の広島は14試合でリーグワーストの31得点と貧打に苦しんでいる。チームトップのwRAA0.9を記録したのも、4試合の出場にとどまった坂倉将吾だった。3戦ぶりのスタメン起用となった12日の巨人戦で今季初本塁打。これが復調への号砲となるか。

4位の阪神も先週6試合で9得点と打線がなかなか上向かない。チームトップのwRAA0.8を記録した佐藤輝明は、2度のマルチ安打を記録するなど22打数6安打で打率.273、3打点をマーク。低調な打線の中で孤軍奮闘している。

対戦が一回りしたが、昨年Aクラスだった3チームの打線に勢いがない。まだシーズンは始まったばかりではあるが、このままの状態が続くようだと上位の背中が遠のいていく。昨季活躍した主力たちの早めの復調を期待したいところだ。



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