【RIZIN】予言者・鈴木千裕 井上尚弥の大一番に見解「自分がネリの立場だったら?」

金原正徳との大一番を控える鈴木千裕

格闘技イベント「RIZIN.46」(29日、東京・有明アリーナ)で金原正徳(41)の挑戦を受けるRIZINフェザー級王者の鈴木千裕(24)が、ボクシングの大一番の行方を占った。格闘技の解説で〝予言〟をずばずば当ててファンを驚かせている王者は、世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(31=大橋)が挑戦者ルイス・ネリ(29=メキシコ)と行う防衛戦(5月6日、東京ドーム)の展開を予想。モンスターへの〝対抗策〟についても言及した。

鈴木は総合格闘技戦でノーコンテストを挟む7連勝で、ベルトを巻いた実力者。リング外で発揮しているもう一つの〝才能〟が、総合格闘技や立ち技の解説だ。放送席に座ると「ハイキック!」「ストレート!」と、まるで未来を見てきたかのように予言。たびたび的中させて「ほら~!」と喜び、視聴者を驚かせている。

この〝千裕予言〟は、なぜ当たるのか。15日に行われた公開練習後、囲み取材に応じた鈴木は、感覚で分かることが多いとした上で「3歳から格闘技をやってずっと見てきたので、そういうのもあるんじゃないかと思います」と自己分析。選手同士の相性のほかに「大会全体の流れっていうのもあるんですよ。第1試合がKOだと、KO連発する興行になったりとか」と展開を予想する上でのポイントを明かした。積み重ねてきた経験だけでなく、イベント全体の雰囲気も含めて判断材料にしているようだ。

そして「勉強ができる人って、すぐにいろんな計算とか式ができるじゃないですか。僕にはそれは全く意味がわからないです。だけど、その格闘技バージョンの計算とか、式を解く能力が僕にはあるんだと思います」。その先を見通す力が、自身の戦いにも生きているのだろう。

これを踏まえ、ボクシングの大一番も占ってもらった。似て非なるジャンルの予想を任されて、一瞬考えた王者だが、すぐに「井上選手は明らかにレベルが違うじゃないですか。早く終わる気がします」と断言。続けて「井上選手が圧倒して、たぶん5か6ラウンド(R)くらいでKOで倒しそうですね。フィニッシュ? 左フックです。カウンターというか、リターンの」と具体的な最後を見通した。またも的中させてしまうのだろうか…。

なお「どうすれば、ネリは対抗できるか?」の問いには〝なすすべなし〟なのか、沈黙。一歩踏み込んで「自分がネリの立場だったら?」の質問には「自分が井上尚弥選手から評価してもらえるようなものは全くないのでアレなんですけど、やるんだったら、5R以内に仕留めにいきます。長くなるほど疲れてKO率が下がるので。1、2Rで勝負かけるくらいでいくと思う。ただでも、それでも…」と両手を広げた。

その鈴木は、公開練習で2分間のミット打ちを披露して順調な仕上がりをアピール。金原戦に向けて「ここに勝って本当の王者の姿になれると思うので、しっかり勝ちたいです」と力を込めた。こちらも有言実行して王者の道を突き進みたいところだ。

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