“MLBで最もスイングが美しい選手”TOP10に大谷翔平やベッツ、トラウトらがランクイン「まるでバレリーナのように前足のつま先で…」

「ケン・グリフィーJr.がMLB史上最も自然で美しいスイングの持ち主だったことは、誰もが知っている。それでは今日のMLBで最も美しいスイングをするのはどの選手だろうか」

米メディア『Bleacher Report』はこのように問いかけて、「現在は山ほどのデータがあるが、そのスプレッドシートに美しさを評価する項目がないため、独断と偏見でランキングを作成した」と、オリジナルのランキングTOP10を公表した。

まずは「惜しくも選外」として、コディ・ベリンジャー(カブス)、ザンダー・ボガーツ(パドレス)、マット・オルソン(ブレーブス)、ホセ・ラミレス(ガーディアンズ)、フリオ・ロドリゲス(マリナーズ)、アドリー・ラッチマン(オリオールズ)、アドリス・ガルシア、コリー・シーガー(いずれもレンジャーズ)、フアン・ソト、アレックス・バーデューゴ(いずれもヤンキース)の10選手を列挙。TOP10のランキングは以下の通りとした。

10位:ルイス・アラエス(マイアミ・マーリンズ)
「首位打者の栄冠に2度も輝いたスイングの持ち主。ボールを捉える完璧な能力があり、相手守備のいない場所に飛ばすバットコントロールにも優れる。相手投手にすれば厄介な打者だ」

9位:ブライス・ハーパー(フィラデルフィア・フィリーズ)
「真似はできないが、今回のリスト全員のなかで真似したいと思うのが彼のスイングだ。興味深いのは、時々でフォームが異なる点。上げた前足をもう一度地面につけてスイングする場合と、足を上げたまま振りにいく場合がある。タイミングの取り方なのだろうが、どちらの場合でもバットの推進力は損なわれない」

8位:アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)
「他の選手よりも大きなバット(35インチ=約88.9センチ、33オンス=約936グラム)を使いながら、それを爪楊枝のように振り回す。少し前かがみになるスイングで、果てしなく遠くに打球を飛ばす」

7位:ボビー・ウィットJr.(カンザスシティ・ロイヤルズ)
「物議を醸す選択かもしれないが、すでにMLBで地位を確立している打者。そのスイングはデビュー前からマイク・トラウトと比較されてきた。申し分のない量のパワーで打撃ゾーンに大きなハンマーを振り下ろす」

6位:ムーキー・ベッツ(ロサンゼルス・ドジャース)
「右肘を身体の近くに押し込む技術は、おそらくほかの誰よりも優れている。このバックエルボーの動作が、素晴らしいプルヒッターである証左。右手のひらを空に向け、左手のひらを地面に向ける。これは打ち出し角度としては最適だ」
5位:ロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)
「2023年の73盗塁には誰もが驚嘆したが、目を付けたいのは最初の6シーズンで記録した80回の長打だ。腕の伸ばし方が誰よりも秀逸で、調子のいい時は軽々と450フィート(約138.3メートル)も飛ばす」

4位:フレディ・フリーマン(ロサンゼルス・ドジャース)
「34歳でこれほどヒットを量産する選手はほとんどいないだろう。特徴的なのはスイングした後に軸足の左足がホームベース方向に動く点。倒れ込むような感じにも見えるが、バランスを崩しているわけではなく、インパクトの反動がそうさせている」

3位:ヨーダン・アルバレス(ヒューストン・アストロズ)
「ボールを捉えるタイミングで、前足(右足)が回転し、軸足(左足)を背中側に引く力強いスイング。流す場合、前足は打球方向を向く。上半身の力が非常に強く、打球音は誰にも負けない。凡人がこのスイングを再現しようとすると、体幹のいくつかの筋肉が引っ張られる」

2位:マイク・トラウト(ロサンゼルス・エンジェルス)
「あらゆる怪我を経験しても、そのスイングは変わらずに美しい。投手の上げた足が地面につく時に左足を上げて力強いスライドを開始。その足上げは彼にとって最適のタイミングメカニズムだ。顎が左肩につきそうな構え方も特長的」

1位:大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)
「動きに無駄がなく、教科書そのもの。スラッガーの多くは大きく足を上げるが、ほとんどの場合で右足を上げることはない。右足はバレリーナのようにつま先で立ち上がり、かかとを元の位置に戻す。後ろ足から前足に体重を移動させ、ボールに向かってインパクトする時まで上半身は動かさない。まさにゴージャスだ」

構成●THE DIGEST編集部

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