故障離脱したヤニスはプレーオフに間に合うのか?リバースHCは「最高の情報も耳にしている」と早期復帰を示唆<DUNKSHOOT>

イースタン・カンファレンス3位の49勝33敗(勝率59.8%)でレギュラーシーズンを終えたミルウォーキー・バックス。プレーオフ1回戦で第6シードのインディアナ・ペイサーズと激突するわけだが、ひとつ気がかりなのが、大黒柱ヤニス・アデトクンボのコンディションだ。

現地時間4月9日(日本時間10日、日付は以下同)のボストン・セルティックス戦で左ふくらはぎを負傷したアデトクンボは、休養と治療のためシーズン最後の3試合を欠場。現時点でいつ復帰できるか不透明になっており、チームに暗雲が立ち込めている。

「我々としてはただ成り行きを見守るだけだ。どうなるかはわからないが、彼が一生懸命(復帰に向けて)取り組んでいることは確かだ。昨日、彼はすべてをこなしていたという最高の情報も耳にしている。それはポジティブなことであり、今の時点でわかっているのはそれだけだ」

バックスを率いるドック・リバースHC(ヘッドコーチ)がシーズン最終戦後にそう口にしていたことから、アデトクンボがペイサーズとのファーストラウンド初戦で復帰、あるいはシリーズ途中にコートへカムバックする可能性は十分にある。
また、バックスはレギュラーシーズン最後の11戦で3勝8敗と、不安定な戦いぶりが目立ったのも不安材料のひとつ。さらに、連覇を狙った2022年はカンファレンス準決勝でボストン・セルティックスに3勝4敗で敗退、昨季は第1シードでプレーオフに挑んだものの、1回戦でプレーインを勝ち抜いた8位のマイアミ・ヒートに2勝4敗とアップセットを食らうなど、近年は大舞台で力を出し切れていないという懸念点もある。

「ポストシーズンは新たなシーズンなんだ。同時に過去に起きたことを置き忘れてはいけない。そうした試合で何が間違っていたのかを把握し、正しくしていく方法を見つけていきたい」

クリス・ミドルトンがそう話していたように、チーム全体でこれらの問題に取り組み、解決策を導き出した上でプレーオフを迎えたいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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