北陸新幹線が福井県内に延伸して4月16日で1カ月。首都圏と乗り換えなしで結ばれたことで、県外観光客のうち東京からの割合が増えている。福井県観光連盟が収集している2023年度のアンケートデータ約1万6千件分を福井新聞が分析したところ、新幹線開業後の3月後半は、あわら市や坂井市などの嶺北北部、敦賀市や美浜町など嶺南東部で東京からの増加が顕著だった。
分析したデータは、県内の観光地90エリア(約370施設)に設置されたポスター・チラシからQRコードをスマートフォンで読み取り、回答するアンケート「ふくい旅 答えてHAPPINESS(ハピネス)プレゼントキャンペーン」。回答のデータはウェブ上で公開されている。
新幹線開業前に当たる23年4月~24年3月15日の県外観光客の居住地を都道府県別でみると、①愛知15.8%②大阪13.2%③兵庫8.2%④京都8.0%⑤東京7.9%だった。開業後の3月16~31日は①愛知16.1%②大阪13.4%③東京10.6%だった。
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県内17市町別にみると、開業後はあわら市、坂井市、勝山市を訪れた県外観光客は東京がトップで、あわら市は19.0%に上った。福井市、大野市、永平寺町、美浜町、若狭町では2位、敦賀市では3位で、多くの市町で東京の割合が増加した。
一方、越前市や鯖江市などの丹南地域は開業後も、愛知県、大阪府が多い傾向が続いている。
福井県の推計によると、開業後の3月末までの県内新幹線駅周辺(新設の越前たけふ駅を除く)の来訪者数は、前年同期比30.5%増の延べ38万2千人。このうち関東圏からは同67.8%増の7万1千人が訪れた。