国交省／ウイークリースタンス直轄営繕工事・業務で徹底、改修工事などでも柔軟対応

国土交通省は直轄営繕工事・業務の全案件でウイークリースタンスを徹底する。建設業で１日適用した時間外労働の罰則付き上限規制に対応。受注者の勤務時間外にかかるような作業や打ち合わせの依頼や時間設定を避ける。情報共有システム（ＡＳＰ）やメールでも勤務時間外に連絡しないことを徹底。建築や設備の改修工事などでは受注者によって勤務時間やノー残業デーが異なる場合があるため、受発注者間であらかじめ情報共有し時間外労働を求めることがないよう柔軟に対応する。
地方整備局など発注部局には要請文書を通知した。直轄土木で２０２４年度からウイークリースタンスの適用対象を全工事・業務に拡大しており、営繕分野も足並みをそろえる。公共建築工事を担う地方自治体の担当部署にも参考とするよう周知していく予定。
上限規制を踏まえ計画的に工事・業務を履行し、非効率なやり方の業務環境の改善を目指す。全工事・業務を適用対象とするが、業務のうち災害対応など緊急を要する場合は除外する。標準項目として▽依頼の日・時間・期限▽会議・打ち合わせ▽業務時間外の連絡－の３点で土日勤務や深夜勤務の抑制に向けた具体的な取り組みを設定。打ち合わせはウェブ会議などの活用に努める。工事や業務の履行に支障が生じないよう、発注担当者には適切なスケジュール管理を求める。
同省官房官庁営繕部は働き方改革関連施策をパッケージ化して推進。２４年度は新たに工期設定で猛暑による作業不能日数を考慮し、月単位の週休２日も推進する。工事関係書類作成の業務負担を軽減するため、各様式の共通項目を一括入力し自動反映するツールの提供も始めた。