竹田麗央がツアー初Vで踏み出した「はじめの一歩」…叔母は日米通算19勝の元賞金女王

地元で嬉しい初優勝、ギャラリーの声援に応え笑顔の竹田麗央(C)共同通信社

【KKT杯バンテリンレディスオープン】最終日

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「ここから大きくなるかが懸かっている」

こう言ったのは、テレビ中継の解説をしていた叔母の平瀬真由美(54)だ。

女子ゴルフの「KKT杯バンテリンレディスオープン」最終日、首位と3打差3位発進の竹田麗央(21)が3バーディー1ボギーの70をマーク。通算7アンダーとし、地元でうれしいツアー初優勝を果たした。

「子どものときから観戦していた大会で、まさか自分が優勝できるとは思っていなかったので、すごくビックリしていますし、すごくうれしい。来週からも優勝争いをして早く2勝目を挙げられるように頑張ります」

竹田はこう語ったが、それを誰より願っているのは冒頭の叔母だろう。

平瀬はプロ入り翌年の1989年に19歳で初優勝して同年3勝。その後もコンスタントに勝利を挙げた。93年には3勝して初の賞金女王。翌年は4勝して2年連続の女王になった。予選会を経て96年から米女子ツアーに参戦。同年の日米ツアー共催の東レジャパン(当時)にも勝ち、日米通算19勝のレジェンドだ。

「叔母の平瀬に比べて、竹田のプロ入り後は成長がややスローですが、自慢の飛距離(平均254.55ヤード=今季3位)を武器に攻めのゴルフを見せる一方で、冷静なコースマネジメントによる安定感はなかなかのもの。平瀬は、スケールの大きな竹田の米国参戦に反対する理由はない。自分の米ツアー1勝という記録を超えてほしいはずです」(ツアー関係者)

ちなみに平瀬が米女子ツアーの予選会を受けたのはプロ入り8年目。16勝もしてからだった。

「今はそんな時代ではないとはいえ、今季が初シードですからね。せめて今年中に複数回勝って、来年以降も勝ち星を積み重ねたうえで、3年以内に世界ランク75位以内から最終予選会へというのが現実的ではないか」とは前出の関係者だ。

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