イスラエル・パレスチナ問題は「ここ1~2日がヤマになる」元外務省主任分析官が指摘

ポプラ新書から発売中の『天才たちのインテリジェンス』を著した、作家で元外務省主任分析官の佐藤優さんが4月15日の『大竹まことゴールデンラジオ』に出演。本に書かれた「激動の年」とはどういうことか伺った。

大竹「佐藤さんはご本の中で2024年は激動の年になるというふうにおっしゃっています」

佐藤「悪い意味での激動になりはじめている。きのうまさにイスラエルをイランが攻撃したでしょ。もしこれでイスラエルが本格的に反撃するんだったら第3次世界大戦の扉を開く。でも、今のところイランの方は自制的な攻撃の仕方なの。どうしてかというと『軍事目標主義』と言って、一般の人が住んでいるところじゃなくて軍の関係のとこだけに限定してるから」

大竹「しかもこの攻撃は、やる前にイランがあちこちに『こうしますよ』と報告してたみたいですね」

佐藤「あれはアメリカに言うためなんだな。アメリカに直接言えないから。ちょっと乱暴な言い方をすると『事前に言っておきますので』『ぜひできるだけ撃ち落としてくださいね』と」

大竹「このミサイルを」

佐藤「それが全部当たったりしたら大変な被害が出る。私たちも大きい戦争になるのは嫌で、しかしシリアのダマスカスにミサイルが撃ち込まれて、うちの若い者が殺されたので、示しがつかないからやらざるを得ないと」

大竹「イランはね」

佐藤「イランはやらざるを得ない。しかし、本当の大戦争になるのは嫌だから、うちから撃ったミサイルはできるだけ撃ち落としてきたね、っていうメッセージ」

大竹「なるほど」

佐藤「それでね。これはあまり日本の新聞では報じられていないんだけども、イランって結構、技術力高いんですよ」

大竹「そうなんですか」

佐藤「それで極超音速。マッハ4とか5の超スピードで撃ち落とせないミサイルを持ってるの。これをもしイスラエルに対して使うとすごく大変なことになる。だから、イスラエルが今撃ち返すと、イランからそういうすごいものがまた返ってくるかもしれないので、この1、2日でどうなるかがヤマですね」

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