2024 公示地価 12市町村(三浦含む)で下落→上昇 価格トップ3は南下浦エリア 三浦市

国土交通省は3月26日、2024年の公示地価を公表した。その資料をもとに神奈川県がまとめた県内地価動向の概要によると、住宅地は3年連続で上昇。上昇地域は政令市を中心に54市区町村あり、前年41市区町と比べて増加。三浦を含む12市町村で下落から上昇に転じた。三浦半島では、値頃感から駅に近い平坦な地域で需要が増加した。

三浦市では、住宅地14地点、商業地2地点、現況林地1地点を合わせ、17地点で調査された。

平均変動率は住宅地で0・4%(前年変動率マイナス0・7%)。商業地で0・0%(同1・5%)、現況林地で0・0%(同0・9%)と、いずれも横ばいだった。

住宅地の平均価格は6万600円(前年価格6万100円)。最高値は県道215号沿い「ファミリーマート油屋三浦海岸店」を一本奥に入った付近「南下浦町上宮田字岩井口甲3416番1」=写真=で11万9千円(同11万6千円)、変動率も2・6%で市内1位だった。2〜3位も南下浦町。一方、最低値は市街化調整区域が広がる「南下浦町菊名字奥越623番12外」の2万8千円で、変動はなかった。

市内の不動産業者によると「駅や海から徒歩10分圏内の物件を求める需要が多い。ただ以前から物件数は少ないため、土地価格も上がる。三崎エリアは下げ止まった感があるが、2年後に市役所が引橋に移転すれば、また状況が変わるかもしれない」と分析した。

県内の市区町村別順位(住宅地)は以下の通り。【価格順】1位/中原区(43万3200円)、2位/中区(37万7700円)、3位/幸区(34万200円)【上昇率順】1位/茅ヶ崎市(5・2%)、2位/大和市(4・8%)、3位/西区(4・7%)【下落率順】1位/真鶴町(マイナス0・4%)、2位/山北町(同0・3%)、3位/南足柄市(同0・2%)

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公示地価は、地価公示法に基づき、国交省の土地鑑定委員会が毎年1月1日時点の標準地1平方メートル当たりの正常な価格を公示。一般の土地取引価格に対して指標を提供するとともに、公共事業用地の取得価格算定の規準などにされる。今回の調査は、県内の標準地1787地点で実施された。

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