「受け子」に扮し注意喚起 特殊詐欺被害防止へ鳥羽署 三重

【来店者(左端)に注意を呼びかける特殊詐欺の「受け子」に扮した署員(左から2人目)ら=鳥羽市鳥羽の三十三銀行鳥羽支店で】

 【鳥羽】三重県警が毎月15日を「特殊詐欺撲滅の日」と「高齢者交通安全の日(S・Sデー)」と定めていることを受け、鳥羽署は15日、鳥羽市鳥羽の三十三銀行鳥羽支店で啓発活動を実施し、来店者らに特殊詐欺への注意や高齢者の交通事故防止を呼びかけた。

 年金支給日のこの日は、署員や鳥羽地区交通安全協会員、鳥羽志摩防犯協会員計5人が啓発活動を実施した。

 過去の特殊詐欺事件の「受け子」をイメージした服装で参加した署員は、お金をだまし取る相手から直接現金などを受け取る「受け子」についてや、「身に覚えのないお金の請求があった場合は周りの人に相談する」などと書かれた紙を首から提げ、チラシや啓発物品を来店者に手渡した。

 同署によると2月末現在、管内での高齢者の人身事故は1件。特殊詐欺被害は3件で被害額は約60万円。交通事故や特殊詐欺被害の防止に向け、毎月15日には管内の金融機関やスーパーなどで啓発活動に取り組んでいるという。

 同署交通課の下里和輝課長は「特殊詐欺も交通事故も皆さんの身近なところにあり、防ぐには冷静な判断が必要となる。判断に迷ったら警察や周りの人に相談してもらいたい」と話した。

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