大河口墓地・覇国中級貴族夫人墓の墓室。（資料写真、臨汾＝新華社配信）
【新華社太原4月16日】中国山西省考古研究院はこのほど、同省臨汾市翼城県の大河口墓地で出土し、研究を続けていた西周時代の墓の一つについて、被葬者は西周の諸侯国、覇国の中級貴族夫人で年齢は31～34歳、副葬品は青銅器や陶器、玉石器、蚌（大型の貝殻）器、貝器など93組430点に上ったと明らかにした。
墓は1033号墓と呼ばれる長方形の竪穴土壙墓 (どこうぼ) で、墓底中央部の腰坑(ようこう、床をさらに掘り下げた小穴)からいけにえの獣が見つかった。ひつぎは内棺（うちかん）と外棺からなるが、木部は既に朽ち果て、灰痕のみが確認できた。
大河口墓地・覇国中級貴族夫人墓出土の銅鼎。（資料写真、臨汾＝新華社配信）
大河口墓地は翼城県の中心市街地から東へ6キロの地点にある。十数年前に大規模な緊急発掘調査が行われ、出土した青銅器の銘文から歴史文献に記載がない覇国の墓だと判明した。山西大学の謝尭亭（しゃ・ぎょうてい）教授は1033号墓について、年代は西周中期前半で、墓の規模と副葬品の種類・数量から被葬者が覇国の中級貴族夫人だと分かったと説明した。（記者/王学濤）
大河口墓地・覇国中級貴族夫人墓出土の銅簋（どうき、盛食器）。（資料写真、臨汾＝新華社配信）
大河口墓地・覇国中級貴族夫人墓出土の玉魚。（資料写真、臨汾＝新華社配信）
大河口墓地・覇国中級貴族夫人墓出土の玉柄形器。（資料写真、臨汾＝新華社配信）
大河口墓地・覇国中級貴族夫人墓出土の陶鬲（とうれき、煮炊器）。（資料写真、臨汾＝新華社配信）
大河口墓地・覇国中級貴族夫人墓出土の海貝。（資料写真、臨汾＝新華社配信）
大河口墓地・覇国中級貴族夫人墓出土の瑪瑙珠（めのうしゅ）。（資料写真、臨汾＝新華社配信）
大河口墓地・覇国中級貴族夫人墓出土の陶三足瓮（とうさんそくおう、盛酒・盛水器）。（資料写真、臨汾＝新華社配信）
大河口墓地・覇国中級貴族夫人墓出土の玉方牌。（資料写真、臨汾＝新華社配信）
大河口墓地・覇国中級貴族夫人墓出土の蚌珠（ぼうじゅ）。（資料写真、臨汾＝新華社配信）
大河口墓地・覇国中級貴族夫人墓出土の料珠（メノウなどを原料にした珠）。（資料写真、臨汾＝新華社配信）
