【中日】小笠原慎之介が明かした竜投最高ムードの理由「涌井さんは〝みんなの涌井さん〟です」

小笠原慎之介(右)に話を聞く熊崎晴香

中日が強い。8年ぶりの単独首位に名古屋では早くもドラゴンズ・フィーバーが沸き起こっているが、開幕ダッシュの原動力となっているのが防御率1点台を誇る12球団最強の投手陣だ。SKE48・熊崎晴香が竜投大黒柱の1人・小笠原慎之介投手(26)を直撃。2回シリーズの前編では小笠原が最高ムードにある投手陣について熱く語った。

熊崎 9日のDeNA戦(横浜)で7回1失点での今季初勝利おめでとうございます!

小笠原 ありがとうございます。3試合連続完封勝ちの後で無失点記録が続いている中の登板。しかも首位攻防戦だったので結構プレッシャーがありました。いつもより緊張感が増す試合でしたけど、そこで勝ててよかったです。

熊崎 小笠原投手が勝った試合でチームは2016年以来8年ぶりの単独首位になりました。

小笠原 だいぶ遠ざかってましたね。今はこれまで経験したことのないいい緊張感が出ています。17年以降に入ってきた選手は(単独首位を)経験したことがない。僕は16年が入団1年目なんですけど(単独首位のときは)二軍にいたので僕も初めて。本当に新鮮な気持ちでやらせてもらっています。

熊崎 好調の要因は何だと思いますか

小笠原 もちろん新戦力の加入もそうですし、一人ひとりの意識が去年、一昨年に比べてより一層強くなって、勝ちたいという気持ちが練習でも前面に出ている。強い集団になっているのではないかな。僕は強い集団を知らないのでわからないですけど、(チーム内の)意識が変わったなということはわかります。みんなの意識が変わってきてそれがいい形で全体に広がっていると思います。

熊崎 投手陣は防御率が1点台で12球団トップじゃないですか。改めて中日投手陣の強みはなんですか?

小笠原 柳さん、大野さん、涌井さん、梅津さん、松葉さんたちと普通に楽しい会話もしますけど、みんな黙々と練習して結果を出しているから自分も負けられない。こんなにいいライバル関係でいられる環境はなかなかないんじゃないかなと思います。

熊崎 開幕前に柳投手にインタビューしたのですが小笠原投手について「若い時からお互い意識し合ってやってきたと思いますし、いいライバルだと思っています」とおっしゃってました。

小笠原 ナイスピッチングとたたえ合える関係でもあり「ここはこうでしょう」とお互いにアドバイスし合える関係。いい兄貴がこの球団に入ってきてくれて僕も意識が変わりましたし、「柳さんが頑張っているから僕も頑張らなきゃ」と思います。柳さんは選手会長もやっているから全ての責任を背負わせることはしたくない。「だったらお前が(選手会長を)やれよ」と言われましたけど「そんな器じゃないです」と言いました(笑い)。本当にいい関係でやらせてもらってます。

熊崎 大野投手も今季復活の白星を挙げられました。

小笠原 僕にとって人生を変えてくれた師匠なので、感謝の気持ちしかありません。大野さんはフレンドリーに話しかけてくれますが、僕は師匠として見ているので話をするときも緊張感があります。すごい功績を残されている方なのでその功績を超えないと僕からはグイグイいけないかも。一生いけないのかなと思ってますけど。

熊崎 涌井投手はどうですか。

小笠原 涌井さんにはグイグイいっちゃいますね(笑い)。あの人もすごい功績を残していますけど。

熊崎 その違いは?

小笠原 師匠じゃないですからね。同僚なので(笑い)。

熊崎 大先輩じゃないですか!

小笠原 涌井さんは11歳上で大野さんは9歳上かな。11歳離れていたらもう一周回って友達みたいなもの。大野さんはまだ一周回っていないので(笑い)。涌井さんは「みんなの涌井さん」みたいな感じなんです。ご飯もしょっちゅう誘ってくれるんですが「みんなが楽しんでくれると俺も幸せ」みたいな感じでいてくれる。今日の練習でも一緒にしゃべりながらランニングをしてましたが、涌井さんはめちゃくちゃ若いんですよ。めちゃくちゃ練習するし意識も高いし、奥さんはステキな方ですし、うらやましい限りです。

熊崎 メヒア投手ともお話されたりするんですか

小笠原 話しますよ。「今日勝って僕にいい流れを持ってきて」という感じで。僕があまりいいピッチングができなかったときもほめてくれたり、なぐさめてくれたり。めっちゃいいヤツなんです。

熊崎 投手陣の皆さんは仲が良くてステキな関係ですね。

小笠原 本当に仲がいいんですよ。お互い切磋琢磨している状況でみんなが(相手チームを)抑えているから自分もという気持ちになる。すごくいい環境でやらせてもらってますね。

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