中国新築住宅価格、3月は前年比-2.2% 15年8月以来の大幅下落

Liangping Gao Ryan Woo

[北京 16日 ロイター] - 中国の3月新築住宅価格は、2015年8月以来の大幅な落ち込みとなった。一連の支援策にもかかわらず、住宅市場の低迷が続いている。

国家統計局データに基づくロイターの算出によると、3月の新築住宅価格は前年比2.2%下落した。2月は1.4%下落していた。

前月比では0.3%下落した。2月も0.3%下落だった。

前年比の住宅価格下落は、1級、2級、3級都市で悪化した。

また、債務を抱えるデベロッパーのプロジェクトについて予定通りに完成・引き渡しができるのか懸念され、新築住宅に関心がある人も購入に慎重になっている。

経済政策を統括する何立峰副首相は週末、不動産プロジェクトに資金支援を拡大すべきと指摘。鄭州市での視察の際、住宅が予定通りに引き渡されれば期待も安定すると述べた。

統計局が発表した別の統計に基づくロイターの算出によると、3月の不動産投資と不動産販売はどちらも前年同期比の減少ペースが加速した。

ANZのエコノミストは調査ノートで、不動産不況が24年通年の国内総生産(GDP)成長率を0.3%ポイント下押しすると試算した。

ムーディーズ・アナリティクスのエコノミスト、ハリー・マーフィー・クルーズ氏は過去の旺盛な消費が失われたため、不動産投資や住宅価格、新規住宅販売は今年一年を通じて減少すると予想した。

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